近江庭園のお庭トーク | 心惹かれるお庭の力があなたのビジネスに新たなバリューを

今そこにあるモノに新たな価値と役割を。

作成者: 寺下 真司|2019年2月19日

思いを大切に

今、様々なお庭づくりのご依頼の中で、

「今あるモノを使って欲しい、設計の中に取り入れて欲しい」

というご要望をいただきます。

そのモノとは石、灯篭、樹木、草花など様々です。

私たちは新たに庭をデザインする時に、見た目のかっこよさや、奇抜さをデザインすることを目的とはせずに、ご依頼主の思いをまず第一にデザインします。

樹木や草木は人と同じく生きているため、環境、樹齢、移植時期などにより、ご要望に応えられない場合もありますが、特に石や灯篭は受け継がれる方々の歴史・時間が刻まれ、お金では買うことのできない、その人にとっての「価値」があります。

これはこの石が灯篭が高価だから・・・ということではなく、また誰にでも当てはまるものではなく、それらを大切にしたい、後世に残したいという思いがある人にとって生まれます。

私たちはそんな、思い入れのあるものを残したいという思いを大切にしたいと考えています。

 

今は何にでも手に入る時代です。

新しいモノは買うことは簡単です。

そして今目の前のあるものを捨てることも簡単です。

ただ目の前にある当たり前のモノは、みなさんにとって、子供の頃からあった、ご家族が大切にしてきた、など様々な歴史があるはずです。私たちはそう思い、お庭づくりのご依頼を頂戴した時、今あるもので活用できるものは何かないか、そしてそれらに新しい役割を果たすことができないかと考えて、お庭の構成を考えています。

本来あるべき姿で、果たすべき役割

それらの石や灯篭が活躍できる環境を準備することで、今ある何気ないモノが、その環境の中で新しい役割を果たし、なくてはならない存在になります。言葉では説明が難しいのですが、石や灯篭にはあるべき姿、設置の方法、向き、位置などがあります。それらを私たち庭師が、理解し、その役割・目的を果たせるように一つ一つの工程を踏むことで実現されると思います。私を含め、まだまだその本質を理解できていない部分もたくさんありますが、それらを一つずつ学ぶことが、私たちの目指すお庭づくりに繋がると信じています。

 

私たちが大切にしている価値観。

私たちが大切にしている仕事においての価値観の中で、

「庭づくりを通して、お客様・家族を幸せにする」

という内容があります。

 

これは私たちは最初のご要望をお聞きする打ち合わせから始まり、実際の作業から完成するまでの、お庭づくりという体験を通して、たとえわずかな瞬間でも、笑顔になる、会話が生まれる、幸せな気持ちになっていただければたら、いいなと思い、スタッフ皆で大切にしている価値観の一つです。この価値観は、実は10個ありますので、また本ブログを通して、随時ご紹介させていただきますね。

 

今日は私たちがお庭を作る際に、様々な思い、こだわりの一部をお伝えさせていただきましたが、ご依頼をいただき、最初の御打ち合わせでは直接お庭づくりに関係のないことをたくさんお聞きするかもしれませんが、工事完了の際のお庭がお客様一人一人にとって、あるべきカタチにしていくためですので、どうか面倒だなと思われず、御付き合いいただければと思います。お打ち合わせの際、お庭の内容とはまったく関係がないことだったなと1日の終わりに振り返ることはよくあります。。。

 

少し前に携わらせていただいたプロジェクトのご紹介を。

こちらは、大きな立派な樹齢100年は超えるアカマツを残したいというご依頼から始まったプロジェクト。

建築家の方、工務店の方と一緒にこのアカマツを残すにはどのようにしたらよいかを設計段階・建築工事の各工程を進める中で、枯れないように協議を重ね、進めました。

 

 

 

今あるお庭に手をいれたい、庭にあるモノを活用したいがどうしたらいいかわからないなど、

お気軽に下記よりご相談ください。