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夏越しの祓(なつごしのはらえ)

作成者: 寺下 真司|2019年7月2日

梅雨に入り、じめじめとした蒸し暑い日が続きますね。この梅雨が終わるといよいよ夏本番です。

茅の輪

7月に入り、2019年も半年が終わりました。お正月から六月までの半年間についた穢れをお祓いし、7月から12月の無病息災を祈願する行事として、全国の神社などで行われます。

この行事のために、それぞれの場所ではチガヤという草で編んだ茅の輪を飾り、この茅の輪を8の字を書くように3度くぐり抜ける、「茅の輪くぐり」を行います。

お店の前に、茅の輪を作ってほしいとご依頼をいただき、茅の輪を編んでいます。

神社などでは、関係者の方々が自分たちで作るケースが多いと思います。推測ですが、造園業でもこの茅の輪を作る会社は少ないはず。当然、最初は茅の輪を作ったことがなかったので、茅の輪のことについていろいろとリサーチをしたのを覚えています。

茅の輪の形状・大きさ
茅の輪の設置方法、
茅の輪を作るチガヤをいつ、どこで入手するのか
チガヤをどのように編んで、ほどけないようにするのか
茅の輪の中はどのようになっているのか

などなど、実際に作るとなるといろいろとわからないことが出てきます。

その一つ一つを消し込むように、調べていき、作っていきます。

まずはデザインから、、

入手した綺麗なチガヤを編んでいきます。

 

完成したのがこちら。完成当初はチガヤの青々とした緑色が綺麗ですが、日に日にこの緑色も薄くなり、最終的には白くなっていきます。これも単に古くなったということではなく、時間と共にこの変化を楽しんでいただけると嬉しいと思います。

 

日本文化と豊かな自然、自然からの恵との深い繋がり

日本には豊かな四季があり、その季節の変化を楽しむことができ、日本では暮らしとその豊かな自然、植物との深い関わりがあります。今回ご紹介したチガヤを利用した茅の輪も自然の恵を受けて育った植物を活用し、私たちの日々の暮らしを豊かにする行事として行われています。人と緑を繋げる役割を担っているというと少し大げさかもしれませんが、私たちは造園の会社として単に庭をデザインする、庭づくりをするのではなく、緑を大切にすることはもちろん、その魅力を人々に伝え、人々の毎日を豊かにしていくことが大切だと考えています。そのためにはまだまだしらないこともたくさんありますので、学びを深めていきます。