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色づく季節に一歩一歩

作成者: 寺下 真司|2019年9月3日

9月に入り、急に朝夕が過ごしやすくなってきましたね。この季節は朝夕と日中の気温差や、暑い日もあれば、次の日は寒かったりと、変化の激しい季節で体調も崩しやすいですね。弊社のスタッフも皆元気に毎日仕事に取り組んでいますが、時には体調を崩してしまうことも・・・気をつけないといけません。

 

禾乃登

暦上では今は処暑の一番最後の季節、禾乃登(こくものすなわちみのる)という季節にあたります。漢字3文字だけだと、読めないですよね笑。

禾(のぎ)は稲穂がみのり、その豊かな頭(こうべ)を垂れている様子を表し、登は作物が成熟する様子を表ます。私たちの地元でもたくさん農業をされているお家があるので、休みの日になると、農業機械にのって、田の稲刈りに向かう音が聞こえてきます。そして夕方ごろには1日の仕事を終えて、体は疲れているのですが、どこか無事収穫できたことを喜び、感謝にあふれた表情をされているのを見かけます。

私も例外なく、日本人はお米が大好きだと思います。先日のロシア大会に向かった選手・サポートに行った応援団も、わざわざすぐに食べることのできるお米をたくさんもっていっていました。それだけお米は日本人にとってとても重要な食べ物で、そして毎日の力の源なんですね。

 

違う価値を見出す。

最近では、「食」という目的以外で、「見て楽しむ」という目的の為に交配された品種もあるようです。その中でも代表的なものが「祝い茜」と「祝い紫」。その名からもお分かりのように、鮮やかな赤色や濃い紫色に実を結び、私も実際にみたことはないのですが、いろいろ調べていると、これらの品種を使って、田んぼアートとよばれる演出をしている地域もあるようです。機会をみて、私も実際にみてみたいものです。

この鑑賞用の稲についてもそうですが、日本には本当に豊かな自然があり、また四季の変化に富んだ世界でも珍しい国だなとつくづく思います。この稲も食べる目的から、見て楽しむことを目的として、発想を転換して人と自然を繋げる役割を果たしているのだなと感じました。まだまだ知らないことがたくさんあります。そう思うと新しいことをしるワクワク感と、日本人であることをもっと大切にしたいなとつくづく感じています。

 

私たちのお庭づくり

お気づきの方も多いかと思いますが、作品集を定期更新しております。もしご覧いただいていない方はぜひご覧ください。様々なご依頼の元、ご自宅のお庭づくり、お店・レストランのお庭づくり、ホテルのお庭づくりをさせていただきますが、完成品として出来上がった一つ一つのお庭は様々です。今回の稲のように、一つ一つの持つ素材の良さを引き出し、そして固定概念にとらわれることなく、柔軟な頭でまた、思いを込めて一つ一つのお仕事に向き合って行きたいと思います。