近江庭園のお庭トーク | お庭のプロが厳選するお庭づくり・盆栽づくりのための季節の花だより

植物文化の歴史

作成者: GardenPorter|2015年7月11日

植物を愛(め)でる文化の歴史についてお話しします。

★ドクダミ(蕺草)の花(八重咲き)
・花期・・・5月〜月頃

★ドクダミの花(一重咲き)

**山野草の歴史

山野草を愛(め)でたり栽培する文化は、おおよそ100年の歴史があるようです。近年ブームになったのは1970年ころからのようです。

**庭(庭園)

庭づくりの文化は奈良時代(700年ころ)からのようです。おおよそ1,300年の歴史があります。

**盆 栽

盆栽は中国が起源とされ少なくも2,500年の歴史があります。日本に渡来したのは、平安時代から鎌倉時代あたりで、1,000年前後の歴史があります。

**生け花

日本での生け花の始まりは、室町時代(15世紀中ごろ)からで、500〜600年の歴史があります。

**茶花(ちゃばな)

日本での茶花の始まりは、安土桃山時代(16世紀末)ころからのようです。おおよそ400年少しの歴史です。

**園芸

日本での園芸の始まりは、江戸時代前期(17世紀後期)ころからのようです。おおよそ300年少しの歴史があります。

**観葉植物

観葉食部と文化の始まりは、江戸時代(1603年〜1868年)です。おおよそ300年前後の歴史があります。観葉植物は、主に室内で葉っぱの美しさを鑑賞することを目的としています。リラックス効果があるため、ホテルのロビーや喫茶店などで多く活用されています。

山野草の歴史は、どうやら一番浅いようです。

山野草と園芸ってどう違うの? と思われる方も多いことでしょう。最初は私もよくわかりませんでした。園芸は、人工的なかけ合わせ(授粉作業)によって、より花の色が鮮やかに、より繁殖力が強い、花の数が多く咲く等に品種改良したものです。

山野草は原則、野山、高原、高山に自然に生えているそのままの状態を栽培したもので原種、及び原種に近い品種です。ですから、山野草には派手さはあまりなく、インパクトも比較的弱いものが多いです。自然の美しさをありのまま楽しむという嗜好です。

山野草は、鉢植えにして育てて愛ででもいいですし、地植えで楽しんでもいいです。両方の楽しみ方があります。

ところが、庭(庭園)に山野草を下草として用います。

茶花(ちゃばな)として山野草も用います。

生け花にも用います。

分野としてかなり重なっている部分があります。何とも山野草文化はあいまいでふわ〜っとした感じに思えます。かちっと定義しないといけないというものでもないでしょう。また、山野草文化と言う角度だけからみると歴史は100年ほどととらえられますが、庭、茶花、生け花の材料として用いていることをかんがえれば、奈良時代からの歴史があるといってもいいでしょう。

庭(庭園)造りが盛んになり出した平安時代に、庭園をもっていた朝廷や貴族たちは、和歌をよみました。小倉百人首の中にこんな歌があります。

「かくとだに えやは伊吹の さしも草 

       さしも知らじな 燃ゆる思ひを」

藤原実方朝臣(ふじわらのさねかたあそん)

現代訳すると

「あなたを恋い慕う気持ちを口に出して言うことさえできず、伊吹山のさしも草のように私の恋心は燃えています。私の火のように燃える恋心なんて、あなたは知らないでしょうけど。」

ということになります。

さしも草とはヨモギのことです。伊吹山のヨモギはお灸に使う良質なもぐさの材料として有名だったのです。もぐさのように恋心が燃えていたと伝えたかったのでしょう。

私も、整骨院に行って鍼(はり)のてっぺんにもぐさを乗せてもらうことがありますので、もぐさの燃える情景を重ね合わせることができました。

伊吹山は滋賀県にあり、GardenPorterも事務所を滋賀県に構えていることから、親近感をおぼえます。そのうえ、滋賀県の近江神宮では一年を通して多くのかるた大会が開催されています。また、伊吹山は山野草と薬草の宝庫としても有名です。

山野草は、よーく観ると本当に美しく、控えめで主張していないようで実は芯が強く、結構主張しています。

ぜひ、GardenPorterで山野草を体験してみてください。よろしくお願いいたします。

山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、ただいまリニューアルオープンの準備中です。

8月下旬リニューアルオープン予定です。

よろしくお願いいたします。