お庭の木が虫に食われて葉っぱが虫食いだらけになってしまって、困っている方にお話しします。
★ここ数日のうちに咲いた ツルハナナス(蔓花茄子) 通称:ヤマホロシ(山保呂之)
・草丈・・・50㎝〜1.2m
・花期・・・5月〜10月
お庭の木の葉っぱに虫食いを発見して、それから殺虫剤を散布しました。またしばらくして虫食いが前よりひどくなっていたので、今度は違う銘柄の殺虫剤を散布しました。これで、虫は全滅しただろうと安心していたのですが、翌年になるとまたまた葉っぱが虫にやられているではありませんか? ? ? なぜだ? なぜだ? いろんな種類の殺虫剤を試したのに・・・そんな相談を持ちかけられました。
虫食いの葉っぱを見つけた時にはもうその木に毛虫の姿がどこにも見受けることができない。または、数匹しかいないということはわりとあります。このタイミングで殺虫剤を散布しても、その時にいる数匹の毛虫を駆除するだけにとどまります。薬には基本的に予防効果は期待できません。できたとしても散布してから一週間のうちに薬剤が付着した葉っぱを毛虫が食べた時にだけ効く可能性があります。
家庭用のスプレー式の蚊・ハエ・ゴキブリ用と一緒で、そこにいる虫にかけてこそ効くのであって、床や壁に噴霧しておいても蚊・ハエ・ゴキブリはまず駆除できません。
葉っぱにたくさん散布して薬が付着していてそれを毛虫が食べれば、殺虫剤の効き目がありそうに思えますが、仮に農薬の残留効果があまり長く続くようであれば、雨が降って薬が流れ落ち、溝を流れていって田んぼや畑、または川に流れ込んで魚をはじめとする動植物に影響が出てしまうことになるので、ある程度の時間が経過すると、薬が変化して効かなくなるようにできています。ですから、事前の予防効果を期待することはできないのです。なるほど納得ですよね。
毛虫の卵に毛虫用の殺虫剤がかかったとしても、卵には効き目がなく、孵化する時が来れば卵から毛虫はちゃんとかえるのです。ですから、相談を持ちかけてこられた方のようなパターンが起こるのです。
常に、また、まめに木の葉っぱを注意して観察し、毛虫の発見を早い段階でする。そして駆除する。その後は気を許さないで観察し続ける、それは次の毛虫が孵化してくる可能性が大いにあるからです。その時には、再び殺虫剤の散布をします。
毛虫の卵に効く薬剤を散布することが、孵化を抑制し、毛虫の発生する数を減らすことにつながります。そうです、卵専用の薬剤があります。薬剤の種類がいくつかありますが、マシン油乳剤トモノールを使用しています。この薬剤の特徴は、卵に油の膜を張り、卵が呼吸できなくしてしまい卵を死滅させるものです。鶏卵の殻にはごく小さな穴が無数にあいていて卵が呼吸しているということを学生時分に理科で習いましたよね。同じく、毛虫の卵も生きていて呼吸しているのですね。
油の膜を張るので、木の葉っぱの呼吸も妨げられます。ですからこの薬剤の散布は基本的には、木の休眠期の冬場(1月〜3月初旬)に行います。
この対処方法①と②と木の剪定(せんてい)をして風通しをよくする都いうことを根気よく毎年続けると、大きな改善が得られます。
地道な努力が必要ですね。
(窓を閉めてもらう、ペットを家の中に入れてもらう、お洗濯物を家の中に入れてもらう、薬剤がかかりそうなら車等を移動してもらう 等々)
ご自分ではするのは無理だなとという方は近くの造園業者さんに依頼してみてください。
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8月下旬リニューアルオープン予定です。
よろしくお願いいたします。