前回のブログで、絶滅危惧種の概略をお話ししました。
今日は絶滅危惧種を、どのようにとらえ、どのように向き合うか、ということを、お話しします。
★オミナエシ(女郎花)
・学名・・・Patrinia scabiosifolia
・草丈・・・20㎝〜100㎝
・花期・・・8月〜10月
・宿根草(落葉性の多年草)
オミナエシ オオキンレイカ
・学名・・・ Patrinia takeuchiana
絶滅危惧種 ⅠB類
オミナエシ シマキンレイカ
・学名・・・Patrinia triloba var. kozushimensis
絶滅危惧種 ⅠA類
オミナエシ タカネオミナエシ
・学名・・・ Patrinia sibirica
絶滅危惧種 ⅠB類
※上記(国の指定)の3品種の他に各都道府県単位で、絶滅危惧種に指定されている品種もあります。
オミナエシは、「秋の七草」のひとつです。
そして、日本最古の和歌集である万葉集の中に、秋の七草の由来となった、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ和歌が納められています。
その和歌は、西暦700年ころに詠まれました。ですから、オミナエシは、少なくとも1300年前から咲き続けていて、なお、日本の秋のポピュラーな花であったにもかかわらず、現在となっては、絶滅の危惧がささやかれている状態なのです。
山上憶良の詠った和歌が残り続け、詠われたお花が絶滅してしまっては、自然の風景の中でその思いをはせることはできなくなってしまいます。するとしたら、パソコンの画面の遥か昔のオミナエシの画像を見ながら・・・ということになるのでしょうか?
今すぐ直ちに、絶滅するというわけではありませんが、危惧されているのです。
一個人に何ができるかといっても、大きなことはできないかもしれませんが、少なくとも、オミナエシのある品種が絶滅の恐れがあるのだよということを、知識として知ること、そして、身近な人に伝えること、また、大切に愛でること、お庭で育てることで 寄与できると思います。
ある人は、自然界のことだから、自然淘汰されて、絶滅していくこと自体も自然の流れではないかとの考え方をだしているようです。
みなさんは、どのようにとらえますか?
私は、このお花は今となっては、希少なものだから、自然の偉大さと、尊さをしみじみと感じながら、思いをはせて、隣人とその気持を分かち合いつつ愛でて、大切に育てたいと思います。
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