絶滅危惧種の植物は、山野草のキセワタを含む約6,800にも及ぶ品種が、登録されています。この数字には、県単位での登録と国単位(環境省)での登録の両方を、合算したもので、苔や藻、菌類は含んでいません。
それにしても、たくさん品種が指定されているものですね。一日に一品種覚えたとしても18年と7ヶ月以上かかります。
★キセワタ(着せ綿)
・学名・・・Leonurus macranthus Maxim.
・草丈・・・50㎝〜100㎝
・花期・・・7月〜9月
・宿根草(落葉性の多年草)
・絶滅危惧II類
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キセワタは、宿根草の山野草で、初夏から初秋までお花を楽しむことができます。落葉性の多年草なので、冬の間は地上部分の茎や葉っぱは枯れてしまいますが、根っこは生きていて越冬し、春には地上部に芽をふきます。
こうして、宿根草は丁寧に越冬さえしてあげれば、毎年花のはく時期が来れば、お花を楽しむことができます。
キセワタの場合は、森林・草原開発、森林伐採、道路わきの除草などが影響していると考えられています。生息地が侵され、生息地の減少。または、環境が著しく変化し生息しにくくなった等の理由が考えられます。
要するに、人間の都合によって危機に瀕したということになるのでしょうね。
しかし、だれかを責めたからといって、解決にはなりませんし、過去のことは元には戻りません。
気がついた
絶滅に瀕しているということに気がつき、環境省や各都道府県の地方自治体が「絶滅危惧種」に指定し、注意を喚起しています。
「絶滅危惧種」に指定すると
絶滅危惧種に指定されると、希少な植物だということで、かえって乱獲するという真逆の行為さえ現れるのです。営利目的?でしょうね、おそらく。
(ガーデンポーターでは、栽培農家さんが繁殖栽培した山野草をはじめとする植物を取り扱っています。)
絶滅危惧種に指定された植物の群生地があるところでは、地域一体となって、生息地の保全・保護をしようという働きも生まれています。また、その特色を活かして、町おこしをしようとする例もあるようです。
ほかにも、いろいろな、絶滅危惧種に対する複雑な動きが、あると思いますが、先の二点からみても、何がどう転ぶのか解らないものです。
注意喚起した末、どのように社会全体が反応し、対応するのかが問われるところだと思います。
そのことに反応するためには、どういう植物が、どの程度、危惧されているのを知ることが、始まりだと思います。自分の手にとって大切に育てて愛でることで、その植物を覚えることができます。その結果、その植物に対するとらえ方や見方が変わることでしょう。
私が、キセワタを自宅や、職場に飾ったときには、この植物は絶滅危惧種に指定されていて、100年後には10%以上の確率で絶滅する危機の状態にあるんだよと話しつつ、家族や仲間とともに愛(め)でるにちがいありません。
記事・・・上坂明靖
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