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いま滋賀県で開催中の、「古田織部展」に行ってきました!

作成者: GardenPorter|2015年11月1日

先日、滋賀県守山市にある佐川美術館で開催中の「古田織部(ふるたおりべ)展」に行ってきました。

利休ファンの私ですのでどうしても気になっていて、いつ行こうか悩んでいたところ社長にチケットを譲ってもらえたのでとてもラッキーでした。ありがとうございます!

織部に所縁のある茶道具や焼き物を見れて大満足の一日でした。

ですので今回は織部について記事を書いていこうと思います。

 

佐川美術館 http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/

織部という人物

古田織部という人物を、皆さんご存知でしょうか?

戦国から江戸時代にかけての動乱を生き抜いた武将でありながら、お茶を始めとする芸術を愛した茶人としても知られています。

千利休にお茶を習い、豊臣秀吉に仕えその名を全国に轟かせたすごい人なんですが、案外あまり知られていないんですよね。

戦国を代表する、天下統一を果たした将軍といえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康でしょうが、お茶の世界でいうなら千利休、古田織部、小堀遠州(こぼりえんしゅう)がそれぞれの武将に仕え、芸術で天下を統一したと言っても過言ではありません。

今連載中でアニメ化もされた、古田織部を主人公に描く「へうげもの」という作品がありまして、その中では織部の人間像がとてもおもしろく描かれています。

私はアニメから入った口なのですが、面白おかしく茶道の歴史や戦国時代を勉強したいという方にはおすすめです。きっとハマります。

そもそも「へうげもの」というのは実際に織部が呼ばれていた異名で、その意味は「ひょうきん者」だとか、「おどけた」、「ふざけた」といったものです。

戦いに身を置く武将でありながら、芸術を愛するひょうきん者。

そんな織部が作りだした作品たちもまた、全くひょうげたものたちでした。

 

織部好みのへうげた作品

織部の師、千利休が目指し大成したのは「侘び茶」でした。

それまでのお茶は豪華絢爛で欲にまみれたものでしたが、にも通じていた利休は質素で侘びた風情のあるものへと革命を起こしていきます。

広かった茶室を縮小し、たった2畳の「待庵」をつくったり、市中の山居とよばれる「茶庭」をつくったり、とにかく新たな侘び茶というスタイルを確立していきます。

お茶を飲むのに使う茶碗も、華やかな朝鮮のものではなく、不整形で深い黒色をした「楽茶碗」を好んで使いました。

そして利休の没後、弟子の織部は利休の好みに沿いつつも新たなお茶を創り上げていきます。

茶碗の形をぐにゃっと歪めたり、奇抜で斬新な文様を描いたりと独創的な作品を生み出しています。

緑色の釉薬で彩色されているのも有名で、今では織部焼として流通していますよね。

実は織部はオリーブ色が好きだったため織部と名乗り、緑を多く用いたのではないかといわれています。

本当はもっと格上の名前を貰えたのに、わざわざ織部を選んだそうです。

逸話だとしても織部のへうげ様がうかがえますね。

ちなみに庭に使われる石灯籠にも「織部灯籠」というものがありまして、変わった所がいくつかあります。なかなかにひょうげた灯籠です。

 

以上、ちょっとマニアックな話なのでこの辺にしておきます。

織部の作品を見て強く感じたのは日本の伝統的な「守破離(しゅはり)」の精神です。

まず型を守り、やがて型を破って自分を確立する。

いま私は庭師に置いて「守」の段階にいます。師の型をどれ程吸収して大きくなれるかが今の私に求められていることです。

卵に例えるならまだウズラの卵レベルでしょうが、どうせ破るなら恐竜の卵くらいにはなりたいものですね!

 

記事・・・飛田亮

 

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