近江庭園のお庭トーク | お庭のプロが厳選するお庭づくり・盆栽づくりのための季節の花だより

いま京都で開催中の「アートアクアリウム」に行ってきました!

作成者: GardenPorter|2015年11月7日

突然ですが、日本庭園の池や川を覗くと必ずといっていいほど錦鯉金魚が泳いでいると思います。

なかには自宅のお庭の池に金魚を放しているお宅もけっこう見受けられますし、水槽で飼育している方もたくさんいるかと思います。

優雅に泳いでいる姿を見ると癒されますよね。

日本人と観賞魚の歴史は古く、平安時代にはすでに庭の池で楽しまれていて、江戸時代には様々な種類が生まれ大衆化していきました。

そんな金魚が今、新たなアートとして世界の注目を集めているようです。

その名も「アートアクアリウム」。日本の伝統美と現代アートの融合だそうです。

今回は京都は二条城で開催されている「アートアクアリウム城〜京都・金魚の舞〜」

に行って来た様子を紹介していきます。

夜の二条城の庭園、普段入ることのできない時間帯と場所に会場があるので、それだけでもとても楽しみです。

リンパリウム

琳派400年記念祭も冠しているので、障子に描かれている琳派の絵をモチーフにした映像が映し出されています。

金魚が通った後に花が咲くというおもしろいギミックでした。

ギヤマンリウム

リフレクトリウム

ビョウブリウムⅡ

四季のうつろいを屏風型の水槽で表現する作品です。

舞妓さんの踊りが見れるイベントもありました。

キモノリウム

大奥

ビョウブリウムⅠ

ボンボリウム

水泡眼

ピンポンパール

丹頂

あれほど「侘び寂び」だ「禅」だといっていた人間が煌びやかな金魚の世界に興味を示すのは意外と思う方もいると思います。

ですが考えてみてください。今までの歴史を通じて「美しいものほど儚く、儚いものほど美しい」ということを私たち日本人はよく知っています。

そして侘び寂びを始めとする日本の美意識も、豪華絢爛な世界があったからこそ生まれたという見方もできると思います。

色鮮やかなものが褪せていく様に美意識が芽生えたのだと。

優雅に泳ぐ金魚にどこか儚さを感じてしまうのは、恐らくその為なのでしょう。

そのように、日本の美について考えたアートアクアリウムでした。

記事・・・飛田亮

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