前編に引き続き、京都の名園・無鄰菴を探索していきたいと思います。
↓前篇↓
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伝統と近代化の波に揺れ動く時代につくられた無鄰菴には、大きく2つの道があります。
それは「苔の道」と、
「芝の道」です。
この時代、庭園において今まで主流ではなかった「芝生」を大胆にも用いたのです。
無鄰菴の持ち主だった山県有朋は、こういった形で新時代の庭をつくっていきました。
芝生と池泉
そして何よりも無鄰菴を「近代の庭」と言わしめる特徴は、「自然風」だということです。
それは小川や池泉を見るとよくわかるのではないでしょうか。
池泉が浅く、所々小石が顔を出しています。
それはまるで山奥にせせらぐ清流のような、そんな風情を醸し出しています。
そして極めつけはこの沢飛び石。
もう少しで池に沈みそうな石もあるくらいです。
これぞまさに「自然風」です。
ここを渡るときの緊張感は、登山中にドボンしないよう恐る恐る沢を渡るときそのもの。
まさか庭園でちょっとしたアスレチックのような緊張感が味わえるとは思いませんでした。
皆さん、自然風の庭めぐりをするときはくれぐれも濡れてもいい服装と、動きやすい靴で来てください。
そしてこの沢飛び石の上で撮った写真がこちら。
いい景色です。池が浅いため、池泉の中の世界、池泉に映し出された世界、そして実際の庭園の3つの世界が一緒に楽しめました。
ですが1つだけ、どうしても気になることが。
落葉しているせいもあって樹木の幹や枝ぶりがあらわになり、ブッツリとした強剪定の跡が目立ってきています。
長い歴史を持つ庭園を維持していく上で、仕方のない事だとは思いますが「自然風」を詠う庭園なだけに余計に目立ってきてしまうのかなと感じました。
難しい問題だとは思いますが、これを機会に自然風剪定についてより深く学んでみようと思いました。
後もう少しだけ続きますので、また次回続きを書いていきます。
記事・・・飛田亮
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