年をまたいでしまいましたが、万博記念公園巡りの続きを書いていきます。
前回は日本庭園に辿りつくまでで終わってしまったので今回はたっぷりと庭園を巡っていきます。
↓前回はこちら↓
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まず、園内に入ると目の前に休憩施設があって、そこから広い池泉を見渡せます。
池の広さは園内最大で、このエリアは江戸時代の大名庭園のような様相を呈しています。
また「心」の字を草書体に崩した形を現してある「心字池」となっています。
奥にそびえている芝生の築山。
てっぺんまで登ることはできませんが、中腹に横切っている道を歩くことができるので楽しみです。
近景の3本松。
この庭園をざっと見渡して気づいたことが、どの樹木も滅茶苦茶樹形がかっこいいんですよね。
それもそのはず、世界中の人に日本の技と美を披露するに相応しい庭園を短期間で作庭するべく、全国から選び抜かれた名木が108本、随所に植栽されているのだそうです。
名木とは当時の値段で1本50万円以上の高級品。今ではその価値が10倍以上に膨れ上がっているものもあるとか・・・。恐るべし万博記念公園。
地面を見下ろすと飛び石が。
石の形が整っていて、据えられた間隔もほぼ均一。これだけ綺麗だと最近つくられた庭って感じがすごく出ますね。
入口近くにあった「竜安寺垣」
格子状に割りだけが組まれ、上下に半割の太竹が用いられているのが特徴です。
石庭で有名な京都の竜安寺の竹垣もこれです。
ロウバイの蕾が今にも咲き出しそうですね。
今年の冬は暖かいので、様々な花木の蕾が早くに開花しそうです。
ちなみに家の近所のロウバイはもう満開になっていました。
しばらく歩くと枯山水を模したようなエリアにやってきました。
どうやらここは室町時代らへんをテーマにしているようです。
さてここで1つクイズです。
皆さん、この木の名前わかりますか?
横に広がり上に立ち上がる樹形
たくさん付いた実
揺らすと中からシャカシャカ音がします
葉は互生で丸みを帯びる
正解は「ハマボウ」といいます。
皆さんご存知でしたか?私は今回初めて目にしました。
アオイ科フヨウ属で、ムクゲやハイビスカスと同じ仲間です。
西日本の海岸などに自生している樹木らしく、関東育ちの私は今まで知りもしませんでした。
夏には鮮やかな黄色い花を咲かせるようです。西日本では一般的な樹木なんですかね?
また一つ、いい勉強になりました。
これは、古びた竹垣と五色ヒイラギです。
私は庭園巡りにきた際、最も景観にマッチしていないポイントを探す癖があるのですが、今回はここが選ばれました。別に悪いとは言ってないですよ!
五色ヒイラギはヒイラギの園芸品種で、葉に黄色やクリーム色の斑模様がまだらに入るのが特徴です。
どちらかといえば洋風のお庭に合う樹木。庭園にも緑の中のちょっとしたアクセントとして使うのはいいと思いますが、古びた竹垣越しに見ると不思議な感じがしますね。いや、別に悪いとは言ってないですよ!
いつの間にか茶屋にやってきました。
下枝が横にスラーっと伸びている松、あれを「門かぶりの松」といいます。
江戸〜明治時代に盛んに流行った仕立て方です。
住宅街でも和風の家でよく目にするかと思いますが、なぜこういう仕立て方ができたか知っていますか?
一説には、昔は格式高い家しか門に屋根を付けることが許されなかった為、民衆の間でこの仕立て方が広まったとされています。
門かぶりも維持費が大変なので、お金もちの家の象徴として扱われてきたそうです。
ルールをすり抜ける江戸っ子の粋っぷりから始まった門かぶりも、現代では忘れられがちでちょっと寂しいですね。
ちなみにマツの他にもマキで仕立てられる場合もあります。
以上、これにて前篇は終了です。
今年から少しボリュームアップしてお送りする庭めぐり。
後編は来週の火曜日を予定しております。
記事・・・飛田亮
山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、9月11日にリニューアルオープンいたしました。
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