近江庭園のお庭トーク | お庭のプロが厳選するお庭づくり・盆栽づくりのための季節の花だより

1月のおすすめ山野草!冬に咲く黄色いキク「カンギク」など

作成者: GardenPorter|2016年1月6日

本日は木曜日ということで、いつもなら新商品の紹介をするところですが、まだ営業が初日ということで仕入に行けてないので、残念ですが新商品の入荷は来週からとなります。

それに伴い今回はGardenPorterに置いてあるおススメ商品の紹介をしていきます。

紹介するのはこちら、冬に咲くキクの仲間のカンギクです。

 カンギクについて

  • 学名・・・Chrysanthemum morifolium
  • 属名・・・キク科キク属
  • 花色・・・黄色
  • 花期・・・12月〜1月
  • タイプ・・・常緑性宿根草

 特徴

カンギクを漢字で書くと「寒菊」となるように、最大の特徴は寒い冬場に入ってから花を咲かすというところです。

おおよそ12月〜1月、クリスマスやお正月などの大きなイベントのときに咲いてくれます。

とくにお正月を飾り立てる寄植えなどに多く用いられます。

色鮮やかな黄色い花を咲かせるため、正月の寄植えの定番であるフクジュソウの代わりとしても植えられることがあるようです。

また、キクの他の品種と比べて背丈が低くコンパクトに育つことも、寄植えや花壇に使われる理由です。

他の植物の邪魔にならず花数の少ない時期に鮮やかな花を咲かせてくれる、貴重な植物の1つです。

 原産地

中国原産の観賞用に生み出された園芸品種です。

シマカンギクとチョウセンノギクを交配してできたものだと言われています。

 その他

冬場、カンギクの葉っぱが霜にあたると赤く紅葉しテカテカと照り輝くような質感になることがあります。

この状態になったカンギクをテリカンギク(照寒菊)と呼び、観賞されるのだそうです。

花も紅葉も一度に楽しめるなんて、贅沢なキクだとは思いませんか?

 育て方

他の品種のキクとの大きな違いは冬に咲くということだけなので、育て方は通常のキクと同様に扱っていただいて構いません。

霜にも強く丈夫な性質なので、特に手間がかかることはないでしょう。

日当たりは、日光を好みますので日なたで管理します。ただし夏期は強い直射日光による葉焼けや水切れが懸念されるので、場合によっては西日を避けてください。

水やりは表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいまでたっぷりとあげてください。

肥料は新芽が出てきてから11月頃までの生育期に、月に一回程度置き肥をしてあげます。場合によっては追肥をしてあげましょう。

土はわりかし酸性を好むので、鹿沼や腐葉土を混ぜて上げると良いです。

 鉢植えにしてみた

庭植え、花壇、寄植えなどなど様々な楽しみ方ができるかと思いますが、今回は鉢植えにしてみようと思います。

すっかり花が咲きました。可愛らしい花ですね。

そして今回植えるのはこちらの鉢。

信楽焼の小さくて丸い鉢です。

ほのかに赤みを帯びた渋い銀色がいい味を出しているお気に入りの鉢です。

じゃーん。植えてみました。

サイズ的にもバッチリで申し分ないです。

鉢に土が付いてしまったので水で洗ったのですが、この鉢、濡らすとピカピカに輝くことを発見しました。これもまた綺麗ですね。

そうしたら仕上げに苔を張って、好きな場所に飾れば完成です。

和風な感じに仕上がりましたが、鉢が丸いこともあって瓦のときのようないかつい感じは軽減されたかと思います。

せっかくの可愛らしいお花なので優しい雰囲気を大事にしたいですよね。

もちろん室内に飾ってもいいですし、鉢次第で和風洋風関係なく幅広く楽しめるかと思います。

皆さんのお好みに合わせてお楽しみください。

以上、今月のおすすめ山野草「カンギク」の紹介でした。

お正月が過ぎてしまったとはいえ、この時期まだまだ楽しめる植物です。

どうしても寂しくなりがちなお庭に、小さな華やぎをひとついかがでしょうか?

記事・・・飛田亮