庭石に良く使われる名石の紹介。
前回、前々回と火成岩の名石を紹介してきましたが、今回は変成岩の名石を紹介していきたいと思います。
既存の岩石が熱や圧力などの作用を受け変成したものを言います。
元の石の種類や受けた変成作用によって分類され、観賞価値のある庭石としては主に緑泥片岩、結晶片岩に分類されます。
地下深くのマグマやプレートの断層の熱や圧力によって剪断された鉱物が再結晶したものです。
片理という面状の構造をもち、片理に沿って板状に割ることができます。
高圧低温で変成した結晶片岩で主に青色を帯びています。
片理が発達し、白や黄色の縞模様を呈しています。
揖斐川から採れる良質な川石で、様々な色があるのが特徴です。
現在採掘されていないため、希少で高級な石材となっています。
結晶片岩の中でも、緑泥石などの緑色の外観を呈する鉱物を多く含んだものをいいます。
古材は錆が強いため経年変化で黒づみやすいです。
関東で有名な青石塔婆に使われているのはこの石です。
長野県〜静岡県を流れる天竜川で採れる石です。
深い緑色と縞模様が見られます。
青みが強く、姿かたちに優れているため景石や石橋などにも使われます。
徳島県の吉野川で採れる石で、徳島城の石垣にも使われています。
石肌模様はさほど目立たず、冴え味のある青さが特徴です。
色あせしづらく、石の表面には凹凸の皺が入ります。
青黒い独特な色合いと表面の凹凸の力強さが特徴の、日本三大銘石の一つです。
鳥取県の足立美術館にも多く使われています。
以上、変成岩についてまとめてみました。
ちなみに日本三大銘石のあと二つは、前々回紹介した花崗岩の本御影石と、次回紹介する堆積岩の佐渡赤玉石です。
次回で最後となる予定ですが、堆積岩についてまとめていきたいと思います。
記事・・・飛田亮