植物が育つためにはなくてはならない土。
それも元気に育ててあげるためには、それぞれの植物に合った土を用意してあげなければなりません。
ですが突然、○○土と○○土を○:○の割合で〜と言われてもなかなかしっくりこないし、それぞれの土の種類をしらないと納得できないところがあると思います。
そこで今回は数ある土の種類をまとめて紹介していきたいと思います。
基本となる用土。ベースの土です。
便宜上の区別として黒く見える土を黒土と呼んでいるところがあるので、産地によって様々なものがありますが、一般的には関東ローム層と呼ばれる火山灰に有機物が堆積したものをいいます。
有機質に富み保水性には長けていますが、通気性、排水性に乏しいです。
酸度は酸性を示しがちです。
排水性を良くするために腐葉土を、酸度を中和するために苦土石灰を混ぜることが多いです。
関東ローム層の赤土をふるいにかけたもので、コロコロとした粒状をしており、粒の大きさによって大粒、小粒などに分類されます。
通気性、排水性、保水性に優れていて、有機質を含みません。
そのため有機質を多く含む腐葉土やピートモスと混ぜることが多いです。
酸度は弱酸性を示します。
また水分を多く含んだり、時間が経つと粒が潰れて排水性が悪くなるので、植え替えてやる必要があります。
単に田土とも呼びます。
水田の下層土や河川の堆積土で、水分を多量に含んでいるため重くかなり粘質です。
排水性、通気性はなく、水分がなくなるとカチカチに固まります。
そのため有機質の改良用土と混ぜ合わせることが多いです。
ハスなどの水生植物の土や苔玉、盆石の接着剤として使われることがあります。
栃木県鹿沼地方で採れる火山灰土です。
赤玉土よりも固く丈夫で、排水性、保水性に富みます。
ただし力を加えたり使い込むと砕け、粉状になります。
普段白色をしていますが、濡らすと黄色くなるので水やりのタイミングがわかりやすいです。
酸度は酸性を示します。
関西以西の山に広く分布し、真砂土とも呼ばれます。
花崗岩が風化してできたもので、保水性と保肥性に富みます。
粘質の粒子を含むため排水性に乏しく、腐葉土などと混ぜて使われることが多いです。
酸度は弱酸性を示します。
河川から採れた砂で、産地によって呼び方が変わります。
排水性、通気性には優れていますが、肥料のもちが悪いです。
排水性を良くするために他の用土と混ぜられることが多いです。
群馬県桐生市付近で産出する、赤みを帯びた火山砂礫です。
鹿沼土よりも丈夫で、少し押しても潰れません。
排水性、保水性に優れています。
宮崎県南部で採れる火山灰土で、黄褐色を帯びた軽石です。
多孔質で通気性と保水性に優れますが、肥料のもちが悪いです。
ランの栽培などに使われています。
湿原に生える苔を乾燥させたものです。
通気性、保水性に優れ、着生ランなどの栽培によく使われています。
使うときは十分湿らせてから、隙間なく詰め込むのがコツです。
以上、まだ他にもありますが主に使われているものを挙げてみました。
次回は腐葉土などの改良用土を紹介していきたいと思います。
記事・・・飛田亮