前回の記事では用土の基盤となる基本土をまとめていきました。
それに引き続き、今回は改良土を紹介していきたいと思います。
↓基本土編↓
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基本土に欠けている要素を補うための土です。
酸度の調整や通気性、保水性の改善、有機物を増やすなど様々な役割があります。
その名の通り、広葉樹の葉っぱや枝が堆積し、腐食してできた土です。
ふかふかの柔らかい土なので、基本土に混ぜ込むことで通気性、保水性、保肥性が改善され、有機物も増えます。
安く売られているものには未熟なものがあり、発酵する際の熱で植物の根を痛めてしまう恐れがあるので、臭いのしない完熟のものを選びましょう。
酸度は弱酸性を示します。
腐葉土の苔バージョンで、ミズゴケなどの苔類が堆積してできた固形物を粉砕したものです。
もともと水辺にあったものなので保水性が高く、通気性、保肥性も改善してくれます。
腐葉土よりも軽量で見た目も清潔なので、ハンギングバスケットなどにも使われています。
酸度は強酸性を示し、酸性土壌を好むブルーベリーなどの用土に向いています。
ヤシ殻ピートとも呼ばれ、ヤシの果皮を粉末状にしたもので、ピートモスと同じような繊維質をもちます。
ふかふかとしたスポンジのような性質で、保水性に優れ通気性、保肥性も改善してくれます。
流通しているものの中には塩分を多く含んでいるものもあるので、注意が必要です。
酸度は弱酸性を示します。
ガラス質の流紋岩を高温で熱することでできる、白い粒状の無菌用土です。
多孔質なので驚くほど軽く、通気性、保水性を高めてくれます。
酸度は弱アルカリ性を示すため、ピートモスの酸度を中和するために用いられたりもします。
「ヒル石」と呼ばれる、熱するとヒルのように膨張する鉱物が原料の無菌用土です。
薄板多層状を呈し非常に軽量で、通気性、保水性、保肥性に優れています。
表面にたくさんの穴が開いているため、土中の熱を保つとともに外からの熱を遮断する断熱効果があるので、植物にとって安定した環境をつくることができます。
単用で種まきや挿し木用土に、軽量であることからベランダガーデンやハンギングバスケットなどの用土にも使われます。
酸度は中性を示します。
わら、もみ、樹皮などの植物性のものから、鶏糞、牛糞などの動物性のものまで様々な種類があります。
庭土の改良用土として使われることが多く、腐葉土と似たような効果があります。
腐葉土と同じく、完熟したものを使うのがポイントです。
もみ殻をいぶし炭化させたもので、通気性と保肥性を改善してくれます。
酸度は強アルカリ性を示すため、酸性土を中和する効果があります。
沸石や凝灰石を砕いたもので、白い粒状をしています。
多孔質のため吸水性、吸着性があり、悪臭や毒素を吸収する効果があります。
通気性、保肥性を改善してくれます。
以上、改良用土の紹介でした。
基本用土も含め様々な種類の土を紹介してきましたが、ぜひお気に入りの植物にぴったりなブレンドを編み出してみてください。
記事・・・飛田亮