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世界の植物を知ろう!世界の国花・国樹〜ヨーロッパ編〜

作成者: 飛田|2016年4月29日

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 桜が咲いたと思ったらあっという間に散っていき、ツツジやシャクナゲ、フジが開花するさまに季節の移ろいを感じる今日この頃。

しかしいま春真っ盛りの日本ははっきりと四季を感じれる気候帯ですが、世界には四季がない地域ももちろん存在します。

そんな未知な環境の世界の国々にはどんな花が咲いてどんな木が生えているのか、前々から気になっていたわけですが、今回からちょっとしたシリーズものとして記事にしていこうと思います。

まずはガーデニングに馴染みの深いヨーロッパから。

各国々の国花や国樹になっているものの中で、日本ではあまり見られない珍しいものを中心に紹介していきます。

 

 チョウノスケソウ

 

  • 学名・・・Dryas octopetala
  • 属名・・・バラ科チョウノスケソウ属
  • 花色・・・白色
  • タイプ・・・常緑小低木

 アイスランドの国樹。

高山の岩場に自生し這うように成長する匍匐性の小低木で、可愛らしい白い花を咲かせます。

小さな葉も特徴的で、丸い鋸歯とくっきりとした葉脈がアクセサリーのように見えます。

日本でも南アルプス以北の高山帯に自生しています。

 ヨーロッパナラ

 

  • 学名・・・Quercus robur
  • 属名・・・ブナ科コナラ属
  • 別名・・・オーク
  • タイプ・・・落葉広葉樹

 アルバニアの国樹。

ブナ科コナラ属の代表的な樹木で、樹高は40mに及ぶものもあります。

長命であることも知られ、リトアニアには最古といわれる樹齢1500年のオークが存在します。

大きく切れ込んだ葉が特徴的で、心材は家具や内装に利用されています。

 エーデルワイス

  • 学名・・・Leontopodium alpinum
  • 属名・・・キク科ウスユキソウ属
  • 別名・・・セイヨウウスユキソウ
  • 花色・・・白色
  • タイプ・・・落葉広葉樹

 オーストリア、スイスなどの国花。

ヨーロッパアルプスの高山帯の岩場に自生しています。

地上部が白い綿毛に覆われ、その純白の姿ゆえに純潔の象徴として様々なもののタイトルになっています。

庭においてはロックガーデンなどによく植栽されています。

 スミミザクラ

  • 学名・・・Prunus cerasus
  • 属名・・・バラ科サクラ属
  • 花色・・・白色
  • タイプ・・・落葉広葉樹

 ウクライナの国樹。

サクラが国樹なのは日本だけじゃありませんでした。

漢字で書くと酢実実桜。名前の通り実がとても酸っぱい桜で、生食には向いていないそうです。シロップやジュース、調理用として利用されています。

きれいな白いサクラの花を咲かせます。

 アカンサス

  • 学名・・・Acanthus mollis
  • 属名・・・キツネノマゴ科ハアザミ属
  • 別名・・・ハアザミ
  • 花色・・・白、赤色
  • タイプ・・・常緑多年草

 ギリシャの国花。

晩春から初夏にかけて高さ2m程の花茎を伸ばし、筒状の花を咲かせます。

葉はアザミに似て大きく深い切れ込みがあり、デザインとして円柱などの建造物や絨毯などの意匠によく使われています。

 

 アルペンローゼ

 

  • 学名・・・Rhododendron ferrugineum
  • 属名・・・ツツジ科ツツジ属
  • 別名・・・スノウローズ
  • 花色・・・ピンク、赤
  • タイプ・・・常緑性低木

 スイスの国樹。

バラの仲間ではなくツツジの仲間で、アルプス山脈などの高山帯に自生しています。

釣鐘上の花を球状に咲かせます。

 セイヨウトネリコ

  • 学名・・・Fraxinus excelsior
  • 属名・・・モクセイ科トネリコ属
  • 花色・・・淡紫色
  • タイプ・・・落葉広葉樹

 スウェーデンの国樹。

日本に広く流通するシマトネリコは常緑樹扱いされることが多いですが、本種は落葉樹です。

ヨーロッパに広く自生する樹木で、樹高は25〜30m程になります。

回復力が強いため、木材として使われてきました。

 セイヨウスモモ

  • 学名・・・Prunus domestica
  • 属名・・・バラ科サクラ属
  • 花色・・・白
  • タイプ・・・落葉広葉樹

 セルビアの国樹。

ヨーロッパで最も多く栽培されているプラム類で、プルーンはほとんど本種から作られています。

日本では開花時期が梅雨と重なり、栽培に不向きなため東北地方で少数しか栽培されていません。

 ギョリュウモドキ

  • 学名・・・Calluna vulgaris
  • 属名・・・ツツジ科カルーナ属
  • 別名・・・カルーナ・ブルガリス
  • 花色・・・白、ピンク、紫
  • タイプ・・・常緑性小低木

  ノルウェーの国樹。

同じツツジ科のエリカと草姿が似ているため混同されがちですが、ギョリュウモドキは一属一種の別種です。

日本でも流通していて、花期には株全体が花で覆われ見事です。

 マドンナリリー

  • 学名・・・Lilium candidum
  • 属名・・・ユリ科ユリ属
  • 別名・・・ニワシロユリ
  • 花色・・・白
  • タイプ・・・多年生球根

 バチカン市国の国花。

白いラッパ状の大輪を咲かせます。

テッポウユリと似ていますが、花弁の長さが短めで葉が細いのが特徴です。

 アマ

  • 学名・・・Linum usitatissimum
  • 属名・・・アマ科アマ属
  • 別名・・・一年亜麻、アカゴマ
  • 花色・・・白
  • タイプ・・・一年草

 ベラルーシの国花。

大麻より柔らかく強靭な高級繊維として知られ、大航海時代には船の帆に使われていました。

伸ばした茎の先端に青紫色の花をいくつか咲かせます。

日本では北海道で栽培されています。

 コルクガシ

  • 学名・・・Quercus suber
  • 属名・・・ブナ科コナラ属
  • 別名・・・コルクオーク
  • タイプ・・・常緑高木

 ポルトガルの国樹。

コルクの生産に使われ、樹高は18m程に達します。

幹の表面に10cm以上ものコルク層が生じ、触ると弾力があります。

 

 以上、ほんの少しですがヨーロッパのポピュラーな草木を紹介してみました。

文化的に関わりの深い植物もあって、やはり植物は生活に欠かすことのできない存在なのですね。

次回はアフリカの国花・国樹を紹介していこうと思います。

 

記事・・・飛田亮

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