世界の植物、中でもポピュラーな各国の国花や国樹を紹介していくシリーズですが、今回はアフリカ大陸に焦点を当ててみました。
砂漠が広がり年中熱いイメージがあるアフリカには、一体どんな植物が生息しているのか紹介していきます。
ガーナの国樹。
樹高15〜25mになるヤシで、ヨーロッパの神話や宗教の教典などにも度々登場する人々と繋がりの深い木です。
また、種子は北アフリカや中東の主要な食品の1つで、デーツと呼ばれ甘い味がするそうです。
ガボンの国樹。
世界三大花木に称され、年間を通して派手で大きな赤色の花を枝先に咲かせます。
霜が降りる所には生育できず、日本では沖縄などの熱帯に植えられています。
強い生命力、繁殖力がある為、生態系を乱す外来種として危惧される一面もあります。
シエラレオネの国樹。
樹高20m程に成長するヤシで、果実には大量の油脂が含まれています。
その量は植物中屈指で、食用植物油や石鹸、燃料として使われています。
ジンバブエの国花。
鮮やかな赤色の花弁が反り返る姿が印象的な花で、葉先はくるっとした細い巻きひげ状になっていて、周囲の植物に巻き付けることで上へと成長していきます。
球根は山芋と似ていますが、毒性がある為食べることはできません。
赤道ギニアの国樹。
樹高30m程にもなり、少し黄みがかった白い花を咲かせます。
果実の中には綿毛状の繊維があり、軽量で撥水性がある為救命胴衣や浮き輪などに使われてきました。
また若い幹には棘が生えているのも特徴です。
セネガルの国樹。
樹高30m、直径10mにも達する巨木です。
太く巨大な幹とは裏腹に先端に向かうほど細かく密に枝が分岐するのが特徴で、悪魔が巨木を引き抜き地面に逆さに突っ込んだようだと形容されます。
大木は10トンもの水分を蓄えており、乾季は葉を落とし蓄えた水分で生き延びます。
ナミビアの国樹。
1対の葉を伸ばしつづけるという大変風変わりな形態をしていて、寿命は1000年を超えるとされています。
樹高は最大でも1.5m程度ですが直径は8mを超えるものもあり、根の長さは砂漠の中で水分を吸うために3〜10mに達するそうです。
マダガスカルの国樹。
ヤシではなくゴクラクチョウ科の植物で、巨大な葉を扇状につけるのが特徴です。
旅人が非常時に茎に貯め込んだ水を飲んだことが名前の由来だといいます。
南アフリカ共和国の国花。
とにかく派手で大きい花が特徴的で、完全に開花すると直径30cm程。子供の頭よりも大きいです。
日本でも温室で育てることは可能ですが、発芽から開花まで5年以上かかるそうです。
リベリアの国花。
果実は香辛料として広く一般的に使われていますが、加工方法によって黒コショウ、白コショウ、青コショウ、赤コショウの4種類が存在し、違った風味を楽しむことができます。
日本ではコショウの仲間であるヒハツモドキが沖縄に分布しています。
以上、アフリカのポピュラーな植物たちを紹介してきました。
次回はアジアの花や樹木を紹介していきたいと思います。
記事・・・飛田亮