世界の植物、中でもポピュラーな各国の国花や国樹を紹介していくシリーズですが、今回は我らがアジアの国々です。
とはいえアジアといえどとても広いので、見たことのない植物が国花になっていたりして面白い発見があるかと思います。
それでは見ていきましょう。
イエメンの国樹。
世界に流通しているコーヒーの中で最もよく飲まれている種で、70〜80パーセントの割合を本種が占めます。
葉の付け根にジャスミンのような香りのする白い花をつけ、緑色から赤または黄色に熟す実をつけます。
インドの国樹。
成長すると樹高20m程になり、葉の先端が細長く伸びているのが特徴です。
ブッダがこの木の下で悟りを開いたことから、仏教の聖木の一つとして知られています。
近年では温暖化の影響で日本でも暖地で路地植えされたり、観葉植物としても流通しています。
インドネシアの国花。
多肉質の大型の花を咲かせ、腐臭を放ちハエをおびき寄せて繁殖します。
ブドウ科の植物の根に寄生し、葉や茎、根は無く直接花を咲かせます。
花弁は発泡スチロールのような質感で、踏むとパキパキと音が鳴るそうです。
同じくインドネシアの国花。
巨大な花序とそれを包む仏炎苞が特徴的の世界最大の花で、直径1.5m、高さ3.5mまでに達した記録があります。
ラフレシアと同じく強烈な腐臭を発し、虫をおびき寄せて受粉させます。
タイの国樹。
樹高10〜20m程の落葉樹です。
花期には黄色い花をたくさん咲かせ。その勢いからゴールデンシャワーと称されます。
日本では沖縄に分布しており、夏の始まりを知らせる花木として知られています。
香港の国樹。
ツツジのような姿に5枚の花弁を咲かす様は、とてもマメ科の花には見えない不思議な花木です。
香港の国旗に描かれているほど国民的な花で、葉の形も変わっていて面白いです。
ブータンの国花。
青いケシの中でもヒマラヤの標高4000m以上にしか生息していない種です。
茎は直立し細毛やトゲに覆われています。
ブルネイの国花。
ビワの葉によく似た高木・ビワモドキは樹高10m程になりますが、その灌木状のものが本種です。
成長しても3〜5m程で、鮮やかな黄色い花を咲かせます。
果実は熟すと花の形の様に規則正しく裂開します。
ミャンマーの国花。
アジサイに似た真っ赤な花を咲かせます。
日本でも流通していますが、耐寒性がないため屋外では越冬できません。
暖かい現地では一年中元気に大きく成長しています。
ラオスの国花。
よくプルメリアと呼ばれ、葉張りの大きな樹形に白かピンクの芳香のある花を咲かせます。
亜熱帯・熱帯地方では多く見られる樹種です。
レバノンの国樹。
スギではなくマツの仲間で、古くから良質な木材として建築や船材として使われてきました。
伐採利用されてきたため現在では絶滅の危機に瀕し、1200本程度しかもう残っていないそうです。
レバノンの国旗にもレバノンスギが描かれています。
以上、アジアの国花、国樹を紹介してきました。
次回は北米の花や樹木を紹介していきたいと思います。