世界の植物、中でもポピュラーな各国の国花や国樹を紹介していくシリーズですが、今回は南米・オセアニアの国々を見ていきたいと思います。
エクアドルの国樹。
樹皮にアルカロイドを含むため、マラリアの特効薬「キニーネ」を生産する有用植物として知られています。
その為世界各地に植えられましたが、その強健さ故に要注意外来生物に指定されています。
ガイアナの国花。
アマゾン川原産で、3m程の大きな葉を水面に浮かべます。
夕方になると白色の大輪を咲かし、徐々にピンク味を帯びていきます。
浮力が非常に強く、破れないように養生すれば大人が乗ることも可能です。
チリの国花。
つる状に伸びる植物で、赤い花をうつむいて咲かせます。
光沢のある葉と合わせてツバキと雰囲気が似ていることから、ツバキカズラとも呼ばれています。
パラグアイの国花。
鮮やかな黄色い筒状花を多数咲かせます。
熱帯の国々の街路樹や庭園樹としてよく植えられています。
ブラジルの国樹。
心材からブラジリンと呼ばれる赤い染料を採ることができ、この木がブラジルにはたくさん生えていたことから、ブラジルという国名になりました。
花は派手な黄色い花を咲かせます。
同じくブラジルの国樹。
花期になるとピンク色の鐘状の花を枝先に多数咲かせます。
材は彫刻材や建築材、また薬用にも使われてきました。
ペルー、ボリビアの国樹。
黄色やピンクの、下向きに咲く筒状花を咲かせます。
インカの聖なる花と呼ばれ、インカ帝国時代の陶器や織物にはこの花が多く描かれています。
オーストラリアの国樹。
日本にも流通しているミモザなどアカシア類の仲間で、可愛らしい黄色い花を咲かせます。
ワトルとは「編み枝」を意味し、初期入植者たちがこの木の枝を用いて小屋をつくったことから国樹に指定されました。
トンガの国樹。
南国のフルーツのマンゴスチンの仲間で、赤い小さな花を咲かせます。
トンガでは毎年夏になるとヘイララ・フェスティバルが開催され、国中お祭り騒ぎになるそうです。
ニュージーランドの国樹。
とても大きなシダの仲間で、葉裏が銀白色をしています。
木立性で幹が木のように直立し、ヤシやソテツのような雰囲気があります。
以上、南米・オセアニアの国花、国樹を紹介してきました。
これにて世界の植物を知ろうシリーズは終わりとなりますが、ここで紹介したものはまだほんの触りでしかないので、ぜひ皆さんも気になった地域の植物を調べてみてください。
植物園や海外旅行に行ったとき、楽しくなること間違いなしだと思います!
記事・・・飛田亮