暑さも幾分か和らいできたかな?と感じる今日この頃。
真夏の暑さにぐったりとしていた植物たちも、日に日に元気を取り戻しつつあります。
ガーデニング意欲も湧き始めるこの時期にやっておきたい作業はいろいろありますが、今回は「株分け」について書いていきます。
春〜夏に花を咲かせた宿根草や、ハーブ類などは丁度この時期9月頃が株分けの適期です。
株分けとは名前の通り一つの株を二つ以上に分けることを言い、ガーデニング初心者でも簡単に植物を増やせる方法として知られています。
とはいっても一度植えた植物を掘り出し根っこをいじくる訳ですから、初めての方は成功するか不安で敬遠しがちな作業だと思います。
しかし株分けは植物を増やすだけではなく、弱った株が生育旺盛に若返り花つきが良くなる等の効果も期待できるのでぜひ挑戦して頂きたいところです。
そこで今回は株分けの成功率を上げるポイントをまとめましたので参考にしてみてください。
株を細かく分けすぎると、株が小さくなりすぎて弱ってしまったり、生育が遅くなって花つきが悪くなることがあるので注意しましょう。
分けるときには一つの株に3〜5つ程の新芽が残るようにしてあげると株への負担も減ります。
株の大きさにもよりますが、せいぜい2〜4株ほどに分けてあげるといいでしょう。
先述した通り、株分けは植物を増やすためだけではなく植物の衰えを解消する更新の効果もあります。
植物に気持ちよく若返ってもらうためにも無駄なものは排除しておきたいところです。
そこで植物の根をほぐす際には根に付着した古い土をふるい落とし、カサカサになっている古い根や死んだ根を取り除いてあげましょう。
そうすると新たに植え付けた際に、株が根付きやすくなります。
いくら丁寧に株分けを行っても、根っこを触る訳ですから植物は少なからず弱っています。
そんな時に直射日光を浴びせてしまうのは植物にとって刺激が強すぎるため控えた方がいいです。
なので株分け後の数日間は風通しの良い日陰で管理し、ゆっくり休ませてあげましょう。
株分け直後は根っこが弱っており、また根っこ自体も少なくなっているため水分の吸い上げがあまり機能していない状態です。
そんな中地上部の葉は相変わらず蒸散作用を続けているので、葉が茂っている場合はどんどん植物内の水分が蒸散していき弱ってしまうでしょう。
そんなときは蒸散作用を抑えるために、葉茎を切りすぎない程度に剪定してあげれば解決です。
古葉や変色している葉も一緒に取り除いてあげましょう。
上述した通り、株分け直後の根っこは土中の水分を吸い難くなっています。
それなのにジャブジャブと水を与えてしまっては根腐れを起こしてしまう恐れがあります。
ですので株分け後の水やりは控えめに、雨のあたるところは避け、表土が乾いてからたっぷりとあげるようにしてください。
また、分けた株はひと回り大きい程度の鉢に植えるようにしてください。
鉢が大きすぎると土中の水分が乾きづらく根腐れの原因になるので注意が必要です。
以上、株分けのポイントについてまとめてみました。
他にも植物の増やし方には挿し木・挿し芽、接ぎ木、種まきなどがあり、中には株分けが向いていない植物もあります。
株分け適期も植物によって違うので、一度増やしたい植物のことを調べてみることも重要です。
これらのことを踏まえ、ぜひ株分けに挑戦しみてください。
記事・・・飛田亮