木々の葉が紅葉し始めてきた今日この頃。
この時期、紅葉と同じくらい綺麗で楽しみなものがあります。
それは秋日が深まる毎に熟され色づいていく木々の実です。
もちろん鑑賞するだけでも楽しいですが、柿や栗など食用にできるものであればよりいっそう秋の豊穣を楽しめるというものです。
しかし、秋に実った実を愛で食べに来るのは我々人間だけではありません。
自然の動物たち、とくに野鳥にとって実は大好物中の大好物。
ここはぜひとも野鳥が好む実がなる庭木を植え、自分の庭に呼んでみたいものです。
鳥がやってくれば自宅でバードウォッチングや鳴き声を楽しめますし、害虫も食べてくれることがあるので風来の用心棒としても活躍してくれます。
そこで今回は野鳥を遊びに来させるための実がなるおすすめ庭木を紹介していきますので、野鳥を庭に招きたいという方はぜひ参考にしてみてください。
日本原産の常緑低木で、昔から庭木の定番として日本庭園などによく植えられてきました。
丈夫な樹種で、耐陰性がある為日陰でも育ってくれます。
秋になると緑の実が赤く熟し、野鳥たちが食べに来ます。
雌木に実を付ける雌雄異株ですが、蜂などの昆虫が媒介なのでそれほど近くに木が植わっていなくても実は付きます。
中国と日本に分布する落葉低木です。
葉の形や花の雰囲気がウメと似ていることが名前の由来です。
放任していても野趣あふれる自然樹形に育つのが特徴で、雑木の庭などによく植栽されます。
雌木一本だけで花も実も楽しむことが出来るので、雄木を用意する必要はありません。
日本から中国にかけて自生する落葉低木で、春から初夏にかけて小さな白い花を枝先にたくさん咲かせます。
実は食用にでき、ジュースや果実酒としても利用されています。
春から初夏にかけて小さな白い花をぶら下げるように咲かし、秋になると実がピンクがかった赤色に色づきます。
実は熟すと裂片し、中から真っ赤な種が出てきます。
同じ仲間のマユミと似ていますが、マユミは実が4つに裂片するのに対しツリバナは5つに裂片するのが違いです。
ピラカンサとも呼ばれるバラ科の常緑低木で、日本には明治時代に伝来しました。
春に小さな白い花をたくさん咲かし、秋になると真っ赤な実をたわわにつけます。
毒性があるため鳥たちにもあまり人気がないようですが、毒性が薄まる冬の終わり頃には他の実もないため鳥たちが集まってくるようです。
中国原産の常緑低木で、日本では古くから庭木として植えられてきました。
難を転ずるという意味を持つことから縁起物としても知られ、正月の飾りとしても使われます。
ナンテンの実は頭一つ出て目立ってなるので、鳥が食べている所を観察しやすいです。
日本、中国に自生する落葉低木で、世界三大紅葉樹に数えられるほど紅葉が美しいです。
茎に翼(よく)と呼ばれるコルク質の羽がつくのが特徴で、鳥がとまり難そうですが実は野鳥が好みます。
国内では北海道から琉球諸島まで広く分布しているシソ科の落葉低木です。
初夏に淡紫色の小さな花を咲かし、秋になると鮮やかな紫色の実をつけます。
白い実を付けるシロシキブも存在します。
古くから庭木の定番として植えられてきた、「庭木の王様」とも言われる樹種です。
秋になると赤い実がぶら下がるように実り、熟して裂片すると中から真っ赤な種が顔を出します。
その種を野鳥たちが啄みにやってきます。
国内では北海道から沖縄まで広く分布しているつる性植物です。
秋になると黄色い実をつけ、熟すと赤い種子が現れます。
そのコントラストが美しく、落葉した後も実の付いたままのつるはリースとしても人気があります。
以上、野鳥が好むおすすめの庭木を紹介してきました。
ぜひこの秋は鳥たちに囲まれて過ごしてみてはいかがでしょうか。
記事・・・飛田亮