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今が植えどき!おすすめの秋植え球根植物10選

作成者: 飛田|2016年10月17日

ガーデニングにおいて秋のお仕事といえば、挿し木、株分け、種まきなどがありますが、中でも忘れてはならないのが秋植え球根!

あの丸っこい球根を植えるのは種まきとはまた違った魅力があり、春に咲く花を想像しながら植える作業に私は魅力を覚えます。

秋植え球根の多くは丁度今の時期から11月中に植えるのが適期とされているので、まさに今がベストシーズン。

そこで今回は秋植え球根の中から、おすすめの植物たちを紹介していきます。

チューリップやヒヤシンスなどは皆さんよくご存知だと思うので、あえてちょっとマイナー?なものを多く選んでみました。

全部知っていたら、あなたは秋植え球根マスターです!

シラー・ペルビアナ

  • 学名・・・Scilla peruviana
  • 属名・・・キジカクシ科オオツルボ属
  • 花色・・・青紫色、白色
  • 花期・・・4〜5月
  • 原産地・・.・ヨーロッパ、北アフリカ

春になると青紫色の星形の小花をドーム状に咲かせます。

とても丈夫な植物で、球根がよく増え、植えっぱなしでも数年間は花を咲かせてくれます。

葉が出てくるのが早く、植えっぱなしだと10月には地上に顔を出します。

最近は白花種も流通しているそうです。

チオノドクサ

  • 学名・・・Chionodoxa
  • 属名・・・キジカクシ科チオノドクサ属
  • 花色・・・青紫色、白色、ピンク
  • 花期・・・3〜4月
  • 原産地・・.・クレタ島、キプロス島、トルコ

早春に草丈の低い可愛らしい花を咲かせる植物で、いくつか品種があります。

花弁は中心に向かうほど白味がかる種が多いです。

早い時は2月頃には咲き始め、いち早く春の訪れを教えてくれます。

カマシア

  • 学名・・・Camassia
  • 属名・・・ユリ科カマシア属
  • 花色・・・青紫色、白色
  • 花期・・・4〜5月
  • 原産地・・.・北アメリカ

春になると真っすぐ伸ばした茎に星形の花を下から上に向かって穂状に咲かせていきます。

基本は丈夫な種なので、植えっぱなしでも数年咲かせてくれることがあります。

背丈は1m前後と大きくなるので、植え場所を良く選んでから植え付けるといいです。

下から上に向かって徐々に開花していくので、咲き終わった花がらは摘んであげましょう。

オーニソガラム

  • 学名・・・Ornithogalum
  • 属名・・・ユリ科オオアマナ属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・3〜5月
  • 原産地・・.・ヨーロッパ、アフリカ

春になると星形の清楚な白い花を咲かせる球根植物です。

中にはオレンジや黄色の花を咲かせる品種も存在します。

ヨーロッパ産とアフリカ産の品種では性質に違いがあり、アフリカ産のものは耐寒性があまり強くないため、暖地を除き庭植えは避けたほうがいいです。

スノードロップ

  • 学名・・・Galanthus
  • 属名・・・ヒガンバナ科ガランサス属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・2〜3月
  • 原産地・・.・ヨーロッパ〜コーカサス山脈

早春になると白く可愛らしい花をうつむいて咲かせます。

ヨーロッパでは古くから修道院の庭などで育てられていたため、キリスト教と馴染みの深い花として知られています。

夜の間や気温が著しく低い時は花弁が閉じる習性があり、これは昼間の暖かい空気を保管するためだといわれています。

スノーフレーク

  • 学名・・・Leucojum
  • 属名・・・ヒガンバナ科スノーフレーク属
  • 花色・・・白色
  • 花期・・・3〜5月
  • 原産地・・.・ヨーロッパ中南部

春になると釣鐘状の小さな白い花を咲かせます。

和名ではスズランズイセンと呼ばれており、スズランのような花とスイセンのような細長い葉をもつのが特徴です。

花弁には緑色の小さな丸い模様が入り、可愛らしさをより際立てています。

ムスカリ

  • 学名・・・Muscari
  • 属名・・・キジカクシ科ムスカリ属
  • 花色・・・青色、紫色、白色、ピンク色
  • 花期・・・3〜5月
  • 原産地・・・地中海沿岸〜南西アジア

壺型の小さな花を房状に咲かせる、球根植物の中でも人気のある種です。

草丈が低く、周りの植物と合わせやすいため春の寄せ植えや花壇で大活躍してくれます。

ブドウの房のような花姿がなによりユニークで面白い球根植物です。

アリウム

  • 学名・・・Allium
  • 属名・・・ユリ科アリウム属
  • 花色・・・紫色、白色、ピンク色
  • 花期・・・4〜6月
  • 原産地・・・ユーラシア、北アフリカ、北アメリカ

タマネギやニンニクなども学名上アリウムと呼びますが、園芸界でのアリウムとは観賞価値のある花を咲かせるものを一括りに呼ぶ場合が多いです。

春になると花茎を伸ばし、茎の先端に小さな花をボール状に咲かせます。

ヒヤシンソイデス

  • 学名・・・Hyacinthoides
  • 属名・・・キジカクシ科ヒアシントイデス属
  • 花色・・・青紫色、白色、ピンク色
  • 花期・・・4〜5月
  • 原産地・・・ヨーロッパ、北アフリカ

春になると伸ばした花茎にベル状の花をいくつか咲かせます。

強健な性質で、植えっぱなしでも数年間は花を咲かしてくれます。

少し前まで「シラー・カンパニュラータ」というシラーの一品種として流通していた為、今もその名前で売られていることがあります。

ブローディア

  • 学名・・・Triteleia
  • 属名・・・ユリ科トリテレイア属
  • 花色・・・紫色、白色、ピンク色
  • 花期・・・5〜6月
  • 原産地・・・南北アメリカ

旧属名のブローディアで今も流通していますが、トリテレイア属の球根植物です。

他の秋植え球根と比べると開花が少し遅めで、初夏になると星形の花を茎の先端にたくさん咲かせます。

丈夫な性質をもち、環境が合えば植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれます。

以上、おすすめの秋植え球根を紹介してきました。

ぜひ皆さんも秋植え球根を植えて、春の開花を気長に待ってみてはいかがでしょうか。

記事・・・飛田亮