関西ではもうすぐ紅葉最盛期となるこの時期。皆さん、秋を満喫していますか?
日に日に落葉樹の葉の色が変化し葉が落ちていく様は、なんともいえない美しさがあります。
冬になるにつれ、落葉しきった樹木のすらーっとした幹が立ち並ぶ様も私は好きです。
さて、そんな四季のうつろいを最大限に感じる庭があることを皆さんはご存知ですか?
それは雑木の庭。
深山の軽やかな木立を思わせる雑木の庭は、シンプルでいながら四季の美しさに溢れ私たちの心を癒してくれます。
雑木らしい株立ちの幹の細くすらーっと伸びた落葉高木が多く使われるため、春夏は新緑が日光を遮断し、秋冬は日差しが差し込むという暮らしの上での利点もあります。
落ち葉の掃除等の維持管理は少し大変かもしれませんが、自然と共生することで現代人の心を豊かにしてくれる大切なものが雑木の庭にはあると思います。
そこで今回は雑木の庭をつくるうえでおすすめしたい樹木たちを紹介していきます。
雑木の王様ともいわれるくらい、雑木の庭にはよく植えられる樹種です。
根が地中深くまで伸びることから土中の環境を良くしてくれる役割もあります。
秋にはドングリの収穫を楽しめます。
幹の線が美しい雑木の庭には欠かせない樹木です。
葉は羽状複葉をしており、風にそよそよとなびくさまもまた良いです。
材は固く緻密なため、バットの材料としても使われてきました。
風情ある自然樹形に育つ樹木で、秋になると枝に赤い実がたくさん成ります。
野趣溢れる枝ぶりと真冬まで残る赤い果実は雑木の庭の美しさをより惹きたててくれるでしょう。
変わった名前ですが、その名の通り木全体に油分を多く含むのが特徴です。
株立ちの自然樹形が美しい樹種です。
冬の終わりにいち早く黄色い花を咲かせます。
樹皮は黒褐色〜灰緑色を呈し、秋に黒い果実ができます。
香木としても知られ、枝を折ると芳香がします。
黒文字垣や高級楊枝としても利用されてきました。
横に枝を広げる自然樹形が特徴で、雑木の庭にもよく合います。
春に釣鐘状の白い花をぶら下げるように咲かし、秋になると丸い実が成ります。
日本原産の種で、ナツツバキの仲間です。
ナツツバキに比べると葉や花が小振りなのが特徴です。
夏に咲く花もさることながら幹が美しく、褐色を帯びつるつるとした光沢感があります。
紅葉する樹木の中で最も著名な樹種といっても過言でないイロハモミジ。
その軽やかな姿は雑木の庭にもマッチし、彩りを添えてくれる存在です。
風が吹くとそよそよと葉が音を立てることから名付けられました。
常緑樹にしては涼やかな印象で、秋には赤い実を楽しめます。
雑木の庭の目隠しとして要所要所に植えたい樹種です。
常緑樹とは思えない涼やかな姿が特徴の樹種です。
春に可愛らしい白い花を咲かし、秋には黒い実がなります。
シマトネリコと同じく、近年人気が出ている樹種です。
春になるとスズランのような可愛らしい花を咲かせる低木で、日本庭園にもよく植えられています。
月日が経つごとに野趣あふれる枝ぶりに成長してくれます。
以上、雑木の庭におすすめの樹木たちを紹介してきました。
雑木の庭に憧れている方はぜひ参考にしてみてください。
記事・・・飛田亮