先日、滋賀県の某所で竹垣研修会が開かれました。
つくった竹垣は臥龍垣(がりゅうがき)。
創作竹垣の一種で、光悦寺垣や九頭竜垣の応用型といえます。
360度縦横無尽に暴れまわる巻き玉縁と、乱れ組子の迫力がまさに地に臥す龍が如き竹垣です。
実はこの臥龍垣研修を受けたのは今回で二度目。
一度つくった経験がある為勝手がよくわかり、なにより今回の研修に使う竹や材料、道具の準備を担当させて貰ったのでより理解が深まる内容となりました。
前回の臥龍垣
さて、そんな竹垣講習会の中で講師の先生にガーデニングにも役立つアイテムのつくり方を教えて頂きました。
その名も「鼓型(つづみがた)バンブーフラワースタンド」です。
竹は和風の雰囲気がありますが、一工夫加えてあげることで洋風にも使えるオシャレな素材に様変わりするんです。
竹さえあれば気軽に作れるものですので、ぜひ皆さんのガーデニングの参考にしてみてください。
まずは竹を用意します。
使う竹は切りたてのマダケがいいでしょう。
切りたての竹は水分を含んでいるため加工がしやすいのです。
また、マダケは他の竹に比べ弾力性に富むため竹細工などに多く使われます。
竹を竹挽き鋸で切り出しました。
地面に置いたときに自立するように、垂直に切るのがポイントです。
あまり乱暴に切ると竹の表皮がささくれてしまうので、ゆっくり確実に切り出しましょう。
寸法は大体このくらいで取りました。55cm程度です。
自分の作りたい長さで切って構いませんが、6対4か7対3程度の割合で竹の節より下を短かめに切るとバランスが良くなります。
次は節の上下を銅線できつく止めます。
これは化粧の意味と、後でまた説明しますが竹を割るときに節まで割れてしまわないようにするためです。
シュロ縄や麻縄で結んでも良いと思います。
こんな感じになりました。ちゃんと自立していますね。
左に転がっている黒い道具は「八割(やつわり)」といいます。
竹を八つに等分して割るための道具です。
別に無くてもフラワースタンドをつくることはできますが、あると便利です。
八割を使えばこの通り、きれいに跡が付きました。
8等分したら、更にそれぞれを3等分、全部で24等分にハサミで切り込みを入れます。
これで大体1本1cm程度に竹が等分されました。これは各々好みの細さにしていただければ大丈夫です。
そうしたらすべての切り込みを、ハサミやナタを使って節のギリギリまで割っていきます。
節まで割ってしまうとバラバラになってしまうので注意してください。
終わったら、底部分も同様に切り込みを入れ、割っていきます。
全て切り込みが入りました。
そうしたら、ひと回り小さめ〜同じくらいの太さの竹の、節部分を用意します。
節部分にする理由は頑丈なことと、節の窪みに溜まった水を花が吸い上げてくれるようにです。
この節部分の竹を、細割した竹を広げながら奥へ奥へと押し込みます。
上面にも底面にも押し込めば完成です。
ただの竹筒がちょっとした工夫を加えるだけでこんなにおしゃれになりました!
それでは早速お花をかざってみましょう。
ポットのまま飾ってもいい感じです。
これならポットから出して植えるの面倒くさい・・・という方でも簡単にお花を飾れますね!
玄関先に飾って門松の代わりとしてお正月飾りにするのもこれからの時期良いと思います。
普段鉢植えとして楽しんでいる草花も、鉢ごとフラワースタンドに飾ればいつもと違った雰囲気を楽しむことが出来ますね。
このように形状も大きさも様々なものをつくることが出来ますので、ぜひとも皆さんのガーデニングに役立ててみてはいかがでしょうか。
以上、鼓型バンブーフラワースタンドのつくり方でした。
そういえば以前記事にした光悦寺垣が無事現場に据え付けられ、庭が完成したので写真を載せておきます。
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いい感じに溶け込んでいます!
最近竹の記事が続いていますが、来月は創作門松をつくって記事にしたいと思っておりますのでお楽しみに!
記事・・・飛田亮