近江庭園のお庭トーク | お庭のプロが厳選するお庭づくり・盆栽づくりのための季節の花だより

Let's除雪!庭の雪かきにおける5つのポイント

作成者: 飛田|2017年1月16日

この冬一番といわれる強い寒気が猛威を奮い、関西地方は大雪に見舞われました。

滋賀県の平地でもたくさんの雪が積もり、かなりの積雪量を記録した地域もあります。

庭仕事をする身としては雪はかなりの厄介者。

雪かきという仕事が一つ増え、しかもこれがなかなかの重労働です。

それはきっとガーデニング好きの皆さんにとっても同じ事と思いますので、今回はお庭に積もった雪を除雪するポイントをいくつか紹介したいと思います。

雪かきの服装

 

雪かきの際には防寒対策をしっかりとしましょう。

なるべく防水性のウェアを着用し、マフラー、手袋、長靴などを身に付け服の隙間からの雪の侵入を防ぎます。

雪かきは重労働で結構汗をかくため、インナーには吸水性があり乾きやすい素材のものを着るといいでしょう。

自分の汗で体が冷えてしまうこともあるので、風邪をひかないよう万全の装備で挑みましょう。

雪かきの道具

雪かきの道具にも様々なものがあります。

雪かきを効率よく進めるためにも、雪の状態や地形に応じて道具を選び、なるべく楽に作業しましょう。

ほうき

 

5cm程度に積もったサラサラとした新雪なら、庭掃除に使う竹ぼうきでも十分です。

できればほうきで掃ける程度に積もった雪を頻繁に除雪するのが理想的です。

 

スコップ・シャベル

 

スコップ程度なら用意している家庭も多いと思いますので、雪かきにも活用していきましょう。

金属製のものなら固まって氷状になった厄介な雪も崩して運ぶことができます。

スノーダンプ・ハンドラッセル

 

雪を楽に運搬できる道具です。

スノーダンプは大きな角スコップにパイプの持ち手が付いたような形で、ソリのように滑らせて使います。

芝生の広く張られた庭で活躍しそうですね。

庭の雪かきにおける5つのポイント

・重心を低く体全体を使う

 

スコップ・シャベルを使う際、なんとか雪をすくおうと腕だけに負担を掛けがちですが、それだとかえって身体のいろんな箇所を痛める恐れがあります。

なるべく重心を低くし、腕だけではなく体全体を使うようにすると除雪も楽ですし、身体への負担も軽減されます。

一度にすくう雪の量も少なめに、細目に休憩をはさみながら行いましょう。

・凍結防止剤・融雪剤はNG

 

よく冬の道路にまかれている凍結防止剤や融雪剤。

あれをまけば確かに雪は溶けてくれるのですが、ある2次災害が懸念されます。

なにせあの正体は塩や塩化カルシウムなので、塩分が含まれています。

塩分が一旦土中に浸み込むと取り除くことは難しく、苗や作物が生育不良を起こしたり、金属製のエクステリアや車が錆びて腐食する恐れがあるため使用は控えましょう。

・お湯や水を使う際は凍結に注意

 

お湯や水を使う除雪は、水道代もかかるし雪が水を吸って重くなるためあまりおすすめではありませんが局所的には効果のある手段です。

ただし水溜りができてしまうと、気温が下がったときに凍り付き、より滑りやすく危険になるため気を付けましょう。

水を使う際は凍らないように水の後処理も考えることが必要となってきます。

・雪の集め場所・捨て場所に注意

雪かきにおいて、すくった雪をどこに集めるかということも重要になってきます。

早く溶けてくれるようになるべく日なたで水はけの良い場所に集めるようにしましょう。

雪のせいでどこになにを植えたか見分けがつかない状態でも、なるべく休眠中の植物の上には雪を集めないよう注意します。

なお、道路やマンホールの中に雪を捨てることは法律的にはアウトな行為なので気を付けましょう。

・雪のオブジェを作り庭で楽しむ

 

最低限の動線や植物に危害を与える雪だけを除雪し、開き直って冬の風物詩として雪を楽しむのもありだと思います。

雪を使って楽しめるものは雪だるま、雪うさぎ、雪像、かまくら、すべり台などなど。

雪ほど手間のかからず大掛かりな彫刻ができるものはないと思うので、寒さを忘れて雪で遊んでみてはいかがでしょうか。

以上、庭における雪かきのポイントを紹介してきました。

お庭に雪が積もったときはぜひ参考にしてみてくださいね。

記事・・・飛田亮