いつも園芸についてとやかく書いていますが、今回はかなりスケールがでかいです。
舞台は古生代。
地球が生まれ、海がつくられ、およそ5億年前のカンブリア紀には海中に生物が爆発的に増えました。
そしてシルル紀には海中の植物が地上に上陸し、ここから植物たちの歴史が始まっていきます。
そんな古生代に生息していた植物たちを、今回は紹介していきます。
当然ながらすでに絶滅してしまっているわけですが、一体どんな植物がいたのか気になりませんか?
今現在、陸上植物の中では世界最古といわれている植物です。
高さは5cm程とかなり小さく、河口近くの湿地などに生育していました。
枝には葉が無くY字状に分岐し、茎の先端に胞子嚢があります。
胞子で増えますが維管束がないため、シダ植物には分類されずリニア状植物とされています。
世界最古の木といわれ、直径1.5m、高さ10mほどの木性シダです。
乾燥には強くなく、湿地に生えていたとされています。
化石は北アメリカ、ノルウェーから発見されています。
アーケオプテリスはラテン語で「古代の羽」を意味します。
高さ20〜30m程もある巨大な木性シダ植物です。
幹から葉が落葉すると、そこに六角形のくぼみができ、それが文書などを綴じる封印に似ているため、フウインボクと名付けられました。
フウインボクをはじめ石灰紀の植物たちの地層は、石炭がよく採れ現代で採取されています。
大きいものだと樹高40m、直径2m程になる巨大な木性シダ植物ですが、分類上はミズニラ類と類縁の草本に近い性質を持つ植物です。
沼地に生え、幹は緑色をしていたとされています。
幹の先端近くで枝が二股に分かれるというおもしろい特性を持ち、そのため1ヘクタール当たりに1000〜2000本も密生していました。
トクサの仲間ですが、その大きさは10m以上とかなり巨大だったとされています。
竹のように中空で節があり、節から葉や茎が輪生します。
今でも南米には8mほどに成長するメキシコジャイアントトクサが自生しているようです。
いつか竹代わりにトクサを使って垣根を作ってみたいですね。
10〜30m程の高さになる高木です。
葉には平行脈があり、針葉樹類の祖先とされています。
舌の様な形をした大きな葉が特徴の裸子植物です。
葉と向き合う様に繁殖器官がついています。
南アメリカ、アフリカ、インド、南極、オーストラリアで化石が発見されていることから、かつてゴンドワナ大陸という一つの大陸だったことを裏付ける証拠の一つです。
今おもに街路樹として植えられているイチョウは、古代の姿が色濃く残っているため生きた化石といわれています。
その現存のイチョウの祖先がカセキイチョウです。
イチョウの葉は扇形をしていますが、カセキイチョウは帯状、へら状の葉をしているのが特徴です。
以上、今は絶滅した古生代の植物たちを紹介してきました。
いやぁこんな植物たちから始まっていたんですね。実に興味深い。
そして悠久の時に思いを巡らすのもたまにはいいものですね。
自分の悩みが豆粒のように感じられて、なんだか踏ん切りがつきます。
もし興味がおありなら、皆さんも遥か昔の植物について調べてみてくださいね。
記事・・・飛田亮