何故だか知らないけれど、うちの庭木は実がならない・・・。
そんな悩みを抱えている方も多いと思いますが、もしかしたらその木は雄木かもしれません。
人間と同じように樹木にも雄と雌があり、樹木はおおかた雌雄異株(しゆういしゅ)と雌雄同株(しゆうどうしゅ)の2種に分かれます。
雌雄異株は完全に雄木と雌木に分かれる為それぞれが雄花と雌花を咲かし、一緒に植えることで雌木に実が付きます。
一方雌雄同株は同じ木に雄花と雌花を咲かせるため、一本の木で結実させることが出来ます。
しかし中には雌雄異株だけどたまに雌雄同株になる樹木がいたりと、正直よくわからない所があるのも現状ですが・・・。
まあとりあえず、実が成らない原因は雌雄異株のもので雌木だけ単独で植えていたり、そもそも雄木を植えているということもありえるのです。
という訳で今回は、実を観賞するためにオスメス一緒に植える必要のある雌雄異株の庭木たちを紹介していきます。
高さ2m程になる低木で、葉も茎も緑色なところからアオキと名付けられました。
日本庭園や公園でよく目にし、定番の庭園樹として知られています。
雌木は花後に卵型の実を付け、秋ごろに赤く熟し翌年の春まで楽しめます。
カキノキの仲間で、小さく可愛らしいオレンジ色の実を付けます。
普通のカキノキは雌雄同株ですが、マメガキは雌雄異株なので注意です。
他には盆栽で人気のあるロウヤガキなども雌雄異株です。
丈夫で病害虫の心配もそれ程ないため家庭でも育てられる果樹として流通しています。
ただしつるの成長が強健すぎるあまり手に負えなくなることもしばしば・・・。
実付きを良くするために、人工授粉を行うこともあります。
街路樹や庭園樹としてよくつかわれるモチノキの仲間です。
秋になると真っ赤な実を楽しめます。
雌木にしか実はなりませんが、雄木が近くになくても結実するという噂があります。
地中海沿岸原産の常緑樹で、カレーやシチューなどの香りづけとして葉っぱがよく使われます。
日本に流通しているのはほとんどが雄木のためあまり見かけませんが、雌木には青紫色の実が付きます。
庭園樹や庭木としてよく植えられる常緑樹です。
風にそよぐ葉音が特徴的なのが名前の由来です。
秋には真っ赤な実を垂れ下げてつけます。
大きいもので20mほどになる常緑高木で、庭木としても植えられます。
葉が大きく厚みがあり、葉裏を傷つけると黒い文字が書けるため、ハガキの木として知られています。
雌木には秋に赤く熟す実が塊状にびっしりと付きます。
公園や街路樹としてよく植えられている常緑樹です。
雌木は秋に赤く丸い実を付け、ジャムなどにして食用にできます。
昔はスーパーなどでも実が売られていたようです。
秋には赤く色づいた小さな実が球状につく液果が成ります。
つるを周りに巻き付けて成長していきます。
雌雄異株、雌雄同株、両性花のいづれにもなるややこしい樹木です。
以上、雌雄異株の性質をもつ庭木たちを紹介してきました。
一緒に植えるといっても、風や虫によって受粉されるのでそこまで密接に植える必要はありません。
実が付かないと悩んでいる方は、ぜひとも参考にしてみてくださいね。
記事・・・飛田亮