「つる性植物の女王」と謳われるほど人気のクレマチス。
花の美しさ、花の種類、丈夫な性質。どれをとっても魅力的で、まさに素敵なお庭を演出するのにもってこいの植物です。
しかしクレマチス初心者ならまず思うこと。それは種類が多すぎるということ!
クレマチスは世界に250〜300種が分布し、園芸種も含めればそれはもう数え切れないほどに。
しかもクレマチスは種類ごとに花の姿形がまるで異なり、咲き方やそれに伴う剪定の仕方も違います。
そのせいでどうもクレマチスは取っつきにくいという方もいるでしょう。
そこで今回は取りあえずクレマチスの代表的な系統にはどんなものがあるのか紹介していきたいと思います。
中国原産の「アーマンディー」を元に品種改良された種です。
花色は白色で、芳香を放つものが多いです。
花弁の細い小振りな花で、下向きに開花するのが特徴です。
高山性で山野草のような性質があります。
ヨーロッパ〜アジアに広く分布する「インテグリフォリア」を元に改良された種です。
小〜中輪の花を咲かせ、木立性のものと半つる性のものの2種類が存在します。
ニュージーランド原産の種が元になっており、白や緑の花を咲かすナチュラルな雰囲気が特徴です。
葉の形がギザギザしていて他の系統とは全く異なります。
小振りの花をたくさん咲かせる多花性の種です。
花付きが良く性質も強健で丈夫なため、お庭によく植えられます。
小振りな釣り鐘状の野性味あふれる花を咲かせる品種です。
花色は白色のものが多く、冬咲き品種もあります。
早咲きのものに比べ一月ほど遅れて開花する大輪の品種です。
代表的な品種にロマンティカやジャックマニーなどがあります。
地中海沿岸〜小アジアに分布する「シルホサ」が元になった種です。
ベル状の小花を秋から春にかけて咲かし、夏場は休眠します。
中国、チベットの高山に分布する「タングチカ」が元になった種です。
花色は黄色系統が多く、小振りのベル型の花を咲かせます。
アメリカのテキサス州に自生する「テキセンシス」が元になった種です。
ベル型、壺型、チューリップ咲きなど花弁に特徴があるものが多いです。
春先に開花する、日本の原種「カザグルマ」と中国の原種「ラヌギノーサ」を元に改良された種です。
品種がたくさんあり、最も流通している種といえます。
地中海沿岸〜コーカサス地方にかけて分布する「フラミュラ」が基本となる種です。
十字の小輪花を株全体を覆いつくすほどに咲かせる極多花性のクレマチスです。
日本原産の「テッセン」を元に品種改良した種です。
花色は白や紫の落ち着いた色合いで、中〜大輪の花を咲かせます。
日本の固有種である「ハンショウヅル」の系統のことをいいます。
釣り鐘型の野趣あふれる花を咲かし、日本庭園や自然風の庭、茶花としても使われます。
日本に自生する「クサボタン」もこの系統の一種で、朝鮮半島、中国にも原種が自生しています。
木立性で、ヒヤシンスの様な形の花を咲かせるのが特徴です。
原種は中国の高山に自生する種で、小振りな可愛らしい花を咲かせます。
花色はピンクや白が多く、花弁の先が丸い丸弁なのが特徴です。
以上、クレマチスをざっと系統別に紹介してきました。
ここに挙げたもの以外にもまだまだあるので、クレマチスに興味を持たれた方はぜひお気に入りの品種を探してみてください。
さて、ここで皆さんにお知らせがあります。
今まで火曜日、木曜日、土曜日に更新してきたこのブログですが、来週から木曜日、土曜日の週2日の更新に変わりますのでご了承くださいませ。
かれこれ2年間ほど続けてきてそろそろネタ切れ読者様の数も落ち着いてきたので、今後もゆったりと更新していきます。
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記事・・・飛田亮