物の大きな魅力のひとつ、香り。
日本ではキンモクセイやクチナシ、ジンチョウゲなど良い香りがする樹木が庭木として使われています。
庭先でふっと香る瞬間の季節感には、心やすらぐものがありますね。
しかし、香りの良い植物があるということは、その逆も然り。
なかにはおぞましい臭いを放つ植物も存在するのです。
今回は植物の負の部分、世界に存在する悪臭を放つ植物達を紹介していきます。
西アジアや中南米原産で、自生地では材木などにも使われる一般的な木です。
一見何の変哲もない木ですが、その果実には臭みがあり「悪臭を放つつま先(stinking toe)」と呼ばれています。
茶褐色の固い殻に包まれた果実はデンプンとタンパク質を豊富にふくみ、栄養価が高いため食用にされます。
アフリカ南部の乾燥地帯に自生し、他の植物の根っこに寄生して育ちます。
開花時だけ地上に花の一部が姿を現しますが、花弁が開くと肉が腐ったような腐臭を放ちます。
パックンフラワーのようなインパクトのある見た目が特徴的です。
東南アジアに自生する寄生植物です。
大きいもので直径90cm程の花を咲かし、腐臭を放って虫たちをおびき寄せ花粉を運ばせます。
インドネシアのスマトラ島に自生する、世界最大の花です。
花の大きさは仏炎苞など付属体を含めると直径1.5m、高さ3.5mもの巨大な花を咲かせます。
南アフリカ原産の多肉植物です。
サボテンのような見た目をした茎が特徴的で、ヒトデ型の腐敗臭を放つ花を咲かせます。
地中海沿岸に自生する多年草です。
赤紫色の仏炎苞のある花は臭気を発し、ハエなどの虫をおびき寄せます。
日本に自生するシソ科の低木で、葉に独特な臭いがあることから名付けられました。
臭い割りに、葉はお茶や山菜として食用にされます。
北アメリカに自生するミズバショウの仲間です。
黄色い仏炎苞が特徴的な花ですが、「スカンクキャベツ」と呼称されるほどの臭気を放ちます。
以上、世界に存在する悪臭を放つ植物たちを紹介してきました。
植物園などで見かけた際は、ぜひ嗅いでみてはいかがでしょうか。
記事・・・飛田亮