日本に生息する陸上植物の種のうち、日本固有種のものは20%以上に上るとされています。
山野草にカテゴライズされる植物の中にも、たくさんの日本固有種が存在しています。
日本固有種の植物には楚々とした美しさをもつものが多いとかねがね考えてきましたが、今回はそんな固有種の山野草たちを集めてみました。
小柄なアジサイの仲間です。
装飾花がなく全て両性花で、細かな花が多数咲く様は星を散りばめたような美しさがあります。
紫色を帯びた三枚の小葉からなる三つ葉のような葉が可愛らしい山野草です。
一茎に一輪、淡い紫色を帯びた可憐な花を咲かせます。
北海道、本州、四国の山地に自生しています。
初夏に釣鐘状の白い小花をいくつも咲かせ、秋には真っ赤な実をつけます。
イワハゼとも呼ばれています。
富士山や箱根・丹沢周辺に自生するツツジの仲間です。
釣鐘状の赤紫色の花をいくつかぶら下げて咲かせます。
東海~近畿地方の山地の林内に自生しています。
草丈は20~30cm程で、初夏になると黄色い花を咲かせます。
葉が柿の葉に似ることが名前の由来です。
東北地方南部~新潟県にかけて自生するユリの仲間です。
草丈は30~50cm程で、ピンク色をした筒型の花を咲かせます。
絶滅危惧種に指定されている希少な種という一面があります。
初夏になるとクリーム色の小花を数輪咲かせる楚々とした山野草です。
四国の愛媛県、高知県と九州に分布しています。
モミジの様に切れ込んだ美しい葉にも観賞価値があります。
本州の中部地方以北の日本海側に自生しています。
傘の様に広げた葉の中心にクリーム色の花を一輪咲かせるユニークな山野草です。
花後にできる緑色の実は食用にできます。
秋田県~福井県の日本海側に自生しています。
所々紫褐色を帯びたクリーム色の小花をうつむきがちに数輪咲かせます。
直立した茎に葉が平面的に展開するのが特徴です。
山地の岩場に好んで自生する山野草です。
春~夏にかけて伸ばした花茎にピンク色の花を数輪咲かせます。
葉に鏡の様な光沢があるために名付けられました。
本州の福島県以南と四国に自生しています。
春になると白いウメに似た花を咲かせます。
5枚の小葉からなる可愛らしい葉っぱも特徴的です。
鹿児島県の徳之島以南、沖縄本島、石垣島、西表島などに自生しています。
ショウジョウバカマの仲間の中で最も大きいとされ、白い花と紫色の葯が美しいです。
ロゼット状の葉にも魅力があります。
本州の関東地方以西に自生しています。
節分の時期になると白い可愛らしい小花を咲かせます。
草丈10~30cm 程の小さな山野草です。
以上、日本固有種の山野草たちを紹介してきました。
記事・・・飛田亮