以前、人生に一度は訪れてみたい高級旅館・料亭の日本庭園を紹介しました。
それに関連して、今回は美術館・博物館にある日本庭園を紹介していきたいと思います。
美を追求する美術館ゆえに、庭園も手入れの行き届いた美しいものばかり。
きっと行ってみたくなること間違いなしです。
戦後初の私立美術館として開館し、京風の純和風建築「清遠閣」や鳥海山を借景とした「鶴舞園(かくぶえん)」という池泉回遊式庭園を楽しむことができます。
庭園には地元の石や、佐渡の赤玉石、伊予の青石など諸国の銘石や石灯籠が随所に使われています。
根津嘉一郎氏のコレクションと共に、17,000㎡もの広大な庭園を楽しめる美術館です。
園内には数多くの茶室や石造物があり、庭園の自然美との調和を楽しめます。
毎年4月末には茶室・弘仁亭前の池にはカキツバタが一面に咲き誇り、この時期に合わせて尾形光琳の代表作「燕子花図屏風」が展示されます。
トーハクでおなじみの東京国立博物館ですが、意外と日本庭園があることを知られていません。
それもそのはず、春と秋にしか一般公開されておらず、中々タイミングが合わないと見学できないからです。
園内には貴重な茶室や建物が見られ、桜やモミジと共に庭園散策を楽しめます。
明治~昭和にかけて活躍した日本画家・川合玉堂の作品を展示する美術館。
東京では珍しい枯山水式の庭園を楽しむことができます。
奥多摩の山々に囲まれ、渓谷のせせらぎを聴きながら静寂のひとときを過ごせます。
箱根の中で最も古い美術館で、宗教家・岡田茂吉の蒐集した美術品が展示されています。
庭園の美しさも随一で、苔庭には様々な種類の苔が育ち、秋には紅葉したモミジとのコントラストが美しさを際立たせます。
昭和を代表する作庭家・重森三玲の旧宅で、書院や茶室、庭園を見学することができます。
庭園では三玲独特の立石を多用する石組みや、園路や苔の優雅な曲線美を楽しめます。
世界的な彫刻家、イサム・ノグチが構えたアトリエにつくられた美術館です。
イサム・ノグチが晩年過ごした家や、彫刻のある庭園を見学できます。
牟礼町は高級な石材である庵治石の産地として知られている石の町です。
アメリカが選ぶ日本庭園ランキング「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で15年間1位に選ばれ続けている、言わずと知れた美術館です。
主に横山大観の作品と、5万坪に及ぶ6つの庭園を鑑賞することができます。
以上、美術館・博物館の日本庭園を紹介してきました。
芸術作品と庭園美、どちらも一緒に楽しめる美術館にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
記事・・・飛田亮