近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

庭仕事で使う道具は自分たちの手で作る_竹の手ボウキ

作成者: 寺下 真司|2015年11月6日

最近は買えないものがないというぐらい、どこでも、どんなものでもボタンひとつで、
ポチっという感じで買い物ができますが、
今回はあえて、仕事で使う道具を自分たちの手で作りました。

今回作成するのは、私たち庭師には、とても出番の多いホウキです。

ホウキといっても家のお掃除に使用するような長いホウキ(最近あまり使わないですよね笑)
ではなく、片手で持てるぐらいのサイズのホウキです。テボウキ読んでいます。
手で持つホウキだから、テボウキです。40cm−50cm程度の長さです。

さて、作り方ですが、自社の竹林から竹を切り出し、その竹から穂(枝の部分)を切り、
それらの中から良い穂だけを選んで束ねていきます。そして針金で縛る。以上です。

工程は簡単なのですが、この作業が結構時間もかかって、手間なんですね。

このテボウキ、ホームセンターなどで購入すると安いもので数百円程度なのですが、
京都の竹屋さんなどで手作りのものになると一本で5千円以上します。
実際に弊社の社員が購入したことがあるのですが、よい竹の材料中からさらに厳選した竹穂を使用し、
さらに竹のたばね方もすごく丁寧に作られていて、使うのがもったいないくらいの品物です。

今回作ったのはまだまだ改善の余地がありますが、自分で使う道具を作ることで
道具を作ることの大変さをしり、仕事の中で大切に使用することがいかに重要かということに
肌で感じたはずです。今後も繰り返しチャレンジして、いいテボウキを作りたいです。