こんにちは。
つい先日、会社の土場に露草が咲いているのを見つけました。この露草の青色、とっても目を惹きますよね。こちらのお花の花言葉の一つに「小夜曲(セレナーデ)」というものがあるのですけど、このお花を見て人々はそんなロマンティックなことを思っていたのでしょうか。つくづく植物というのは人の想像力を掻き立てるんだなと思います。
ロマンティックと言えば、夜景やイルミネーションもその一つですよね。お庭の中でも、照明があるのと無いのでは夜の風景が全く違いますからね。照明というのはオプションのように感じるかもしれませんが、一目でそのあかり効果がわかるのでお庭の演出にはとても良いんですよ。
そこで先日、私は「あかりセミナー」という、照明の在り方について学ぶために二日間に渡って研修旅行に行かせて頂きました。
なんと城崎温泉の方まで足を伸ばしていました!私は人生初の城崎温泉、温泉街とあかり?と思いますが、これが結構大きな繋がりがあるのですね。
こちらの城崎文芸館さんの一室をお借りしてのセミナーでした。長町志穂先生という照明デザイナーの方にお越し頂き、「あかり」とは何たるものかというのをみっちりと教えて頂きます。
学生の頃「城の崎にて」を読んで、行ってみたいと思っていたなあ。
受講中の写真などはお見せできないのですが、「あかり」ということにフォーカスしてお庭や建築を考えたことがなかったので、大変参考になりました…。先生の施工事例や照明が入った前後の写真を見せていただくと、照明によって空間の演出力がぐんと上がっていることがよくわかりました。
さて、それを肌で体感しようというのが今回の旅行のメインであります。私たちは実際に先生が照明のデザインを手掛けたある旅館に宿泊したのですが、
こちらがまだ明るいお庭の風景です。明るい時間帯でもお庭は綺麗なのですが、夜にはどんな風景が見られるのか、とても楽しみです。
と、そうこうしている内に日が落ちてきて、
夜になると、こんな感じに!
明るい時とはまるで違う世界が広がっています。高級感が出ているのでしょうか、贅沢な空間に仕上がっていますよね。携帯の画質が荒いのが悔やまれますが、雰囲気を感じていただけるでしょうか?
照明が入ったことによって夜のお庭が楽しめると、来ていただいた宿泊客の皆様にいろんな楽しみを提供できるのがとても良いですよね。この照明の配置や光の角度など、細かく考えられていて、お庭を見るお客様を楽しませようという気持ちがこもっています。
城崎の街は外湯巡りが有名で、夜も遅くまで温泉が開いています。そぞろ歩いて温泉巡りをするための夜の街の雰囲気が照明によってつくられていることも実際に見て体感しました。暖色系のあかりなので、とてもあたたかみがあり、歩いていて安心するんですよね。このあかりが夜の城崎という場所を演出しているんですね。
温泉街や旅館では夜の雰囲気もとても重要な集客ポイントになります。昼間だけでなく、夜もその場所の魅力を最大限に味わっていただくことが、こういった観光地ではとても大切なのです。特に温泉街の旅館などでは、夜にほのかに明るいとそれだけで雰囲気が出て、訪れた人たちが非日常をより肌で体験できます。そうすることで、その体験が次の集客へと繋がり地域が潤って行くのですね。
こういった効果を「あかり」は生むのです。
今回の講義で学んだことはここに書いている何倍もの情報量でした。私は今回得た知識をどうやって自分たちのお庭造りに活かしていけるのかがこれから重要だと思うのです。
先生の講義の中の言葉でこんな言葉がありました。「あかりのあるところに人が集まる」
私たちは照明を提案するときはオプションのような扱いでお客様に提案しているのですが、お客様がお庭をより楽しめるようにするためには「あかり」という要素が必要で大切なんだということをもっと伝えなければならないのではないかと思いました。それは温泉街や旅館のような大きな場所だけの話ではなく、勿論個人のお客様の建築にも言えることです。
あかりの元には自然と人の笑顔が集うということ、人を喜ばせるためにあかりは大切なんですね。
そんなこんなで長い一日目が終了し、次の日も新たな勉強の旅行は続きます。
その模様は次回に!
城崎の海の幸!