近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

その後の喜び

作成者: 松本 友香里|2019年7月11日

こんにちは。

先日、京都の現場を訪れた時、以前造らせて頂いたお団子屋さんのお庭がとても近くだったので、その後の様子を覗きに行きました。

すると私たちが据えた水鉢の中に、水に浮かぶ可愛らしい季節の花々が。お施主様方がこうして彩りを添えてくださっているのがとても嬉しいですね。目にも涼やかで、訪れたお客様も癒されていることと思います。

私たちの造ったお庭がお施主様やお客様にとっての癒しの空間だったり、ホッとするような時間を提供できる空間だったりすることが、私たちにとっても嬉しいことです。出来上がった後のお庭がこのように利用して頂いているところを見ると安心します。

 

竣工後のお庭を拝見

こちらはつい先日お庭づくりをさせて頂いた下鴨のお庭です。

この日は竣工後の写真撮影ということで、初めてご自宅の中からお庭を拝見させて頂きました。

家の中から見ているお庭はやはり見え方が全然違いますね!窓から見え隠れする木々がとても爽やかです。

お庭と同じ目線から見ていると、植物との距離が近くお庭全体を見渡すことが出来なかったのですが、リビングの窓から見させて頂いた時に、窓枠がまるでフレームのような役割になっていて全体がまとまりを持って見ることが出来ました。

お庭の中からではなく少し離れたところから見たお庭は、様々な緑といろんな形の葉が綺麗に調和していました。お施主様が朝夕2回の水やりを欠かさずしてくださっているお陰で、苔も青々、下草は元気いっぱいに育っておりました。完成からまだ僅かしか経っておりませんが、咲いていた花は実を付け、また違う季節のお花に移ろっています。「季節が風景になるように考えて」というのは私の恩師の言葉ですが、まさに、四季の移ろいがこのお庭の風景になっているのだなとしみじみ感じました。

完成後のお庭を見せて頂けるということは私たちにとっては本当に嬉しいことです。常に思っていますが、完成した直後が一番綺麗な状態ではなく、季節と共にお庭を育てていくその過程のお庭を美しいと思ってもらえるように私たちが管理のお手伝いをしていかなければならないということです。

これからも私たちはお庭を造っていくと思いますが、お庭と一緒にその後もずっと過ごしていくお客様に美しい空間を提供できるように私たちは日々考えながら仕事をしていかなければなりませんね。

 

改めてそれがわかった一日でした。