こんにちは。
暦の上ではもう冬。先日立冬を迎えましたね。朝晩はめっきり冷え込んで、風もだんだんと身を切るような鋭さを携えてきているような気がします。凩(こがらし)の漢字は日本人が考えたものだそうです。木枯らしは木を枯らすと書きますが、実際は落葉していく木々の上を吹く風だったので、枯らしているようにみえたのでしょうね。
落葉してしまうと一気にもの寂しい雰囲気になっていきますが、その様子もまた変化があって綺麗ですよね。ナツハゼの真っ赤な紅葉が綺麗です。この季節にしか見れない植物の姿ですね。
先週はお手入れの現場に何件か行かせて頂きました。やはり、皆様お庭は年明け前に綺麗にしたいというもの。さっぱりとした綺麗なお庭で新年を迎えたいですものね。
そんな話をしていると年の瀬が近づいていることに若干の焦りを感じますが、しっかり仕事をこなしていきたいと思います。
今回は赤松の剪定に。こちらの赤松、数年前までは元気が無く、枯れてしまう寸前だったのですが、肥料を与え根のことを考えて処置を施し、なんとか持ち直して元気になってきた赤松です。
お客様も思い入れがあり大切にされている木です。こういった木をお任せされている以上、下手な仕事はできませんよね。先輩職人と二人で来ましたので、わからないところは逐一見聞きし、技術を習得しようと必死でした。
自分の入れた鋏で赤松がよりかっこよく元気になったら嬉しいですものね。
結果、お客様にとても喜んでいただき、支柱の竹も新しいものに変えて見違えた仕上がりに。まだ万全の調子とは言えない赤松ですので、今後も気をつけて扱っていけたら良いなと思っております。
木によって性格が全く異なるので、同じ樹種でも同じ剪定になるということはあり得ません。そこが面白いところでもあり、難しいところでもありますよね。
私たちはお手入れをする際にそういった木の特徴や性格を考えた上で仕事をしなくてはなりません。それが出来るようになったら、良い職人へとちかづいているのではないかなと思います。
これから年末にかけて、色んなお庭のお手入れに行きます。きちんと植物の性格を理解し寄り添った剪定を心掛けることで、より綺麗なお庭をお客様に楽しんでいただけるということを忘れずに2019年も駆け抜けていこうと思います!
松を剪定したあとの手は大抵こんな風に松やにが付きます。(笑)