近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

夏のお庭を整える

作成者: 松本 友香里|2020年7月26日

こんにちは。

今年の梅雨は長いような気がします。昨年は空梅雨(あまり雨が降らない梅雨)で、冬もあまり降雪がなかったので、今年に沢山雨が降っているのでしょうか?そういう自然のバランスのようなものを感じると、不思議な感覚を味わっているような気がします。

 

夏はお庭が元気になる季節

梅雨の雨と暖かくなってきた気候のおかげで、お庭の植物たちが旺盛に育ってきているのではないでしょうか?植物たちが元気なのは良いことですが、急にお庭の植物が茂るとお庭が暗くなったり虫が発生したりと困ることもありますよね。

毎年お手入れに入らせて頂いているお庭なのですが、年々この季節のこんもり具合が増しているような気がします。

こちらの写真は昨年のものですが、手前のブッドレアが年々旺盛に成長しているので、縁側に支障してきてしまいます。お庭の成長と共に私たちの剪定も年々同じものではなく、植物の状態に合わせて行わなければなりませんね。

お庭全体が鬱蒼としていますので、お施主様からのご要望で今年は樹木の高さを抑え、シンボルツリーのカリンを少し小さく剪定いたしました。

植物の自然樹形を考えながら、その植物に一番適した形になるよう剪定していきます。オリーブにはオリーブらしさが、リキュウバイにはリキュウバイの形があります。それらを理解して、つくろうとしているお庭の形の中に自然な姿の植物を馴染ませていくのです。

剪定前の写真と比較すると、すっきりしているのがおわかりになりますでしょうか?

そしてすっきりはしていますが、決して切り詰めたような形にはなっていませんよね。近江庭園の剪定はいつでも自然な姿を目指しています。また来年も自然な姿のお庭に会えるよう、それまでは常に勉強の毎日です。

夏は剪定の多い時期ですので、工事と並行して学びの多い季節になるようにしていけたらと思います。