近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

季節を一巡りして

作成者: 松本 友香里|2021年4月1日

こんにちは。

朝の光が柔らかくなってきましたね。春リンドウの蕾が元気よく上を向いておりました。春は沢山の花が咲き始めるのでそれを待つのが楽しみです。今はあまり気軽に外出できないご時世ではありますが、やはり春の空気は外で過ごすには心地よく、花を眺めてゆっくりとした時間を過ごせるようにしたいなと思います。

 

施工から早一年、お庭のその後

先日、昨年の4月に施工していたお庭のメンテナンスとヤマツツジの植え替えにお伺いしました。お庭が愛知県にあるので、海沿いの暖かい気候なのか滋賀よりも一段と暖かく感じ、木々の動きも早いように感じました。

施工させて頂いた当時もお庭は美しかったのですが、今回お伺いしてお庭を見させて頂き、私はとても驚きました。

この苔の鮮やかさ…!この肉厚…!見事に苔が庭に順応して生育していますよね。お庭が綺麗に、さらに成長していることがわかり、とても驚きました。これもお施主様が毎日きめ細かいお手入れをしてくださっているからだと思います。

竣工当時には花が終わってしまっていたものもお庭の中で咲いているのを見ることが出来ましたので、とても素敵でした。

春の花が沢山咲き、これから新芽の季節になり、またこのお庭の一年が巡っていきます。昨年とはまた違う表情をお庭は沢山見せてくれるでしょう。それをお施主様たちがずっと楽しんで頂けるように、私たちも微力ながらお手伝い出来るならば庭師にとって嬉しい限りです。

 

木々が芽を出し木陰ができるようになったら、葉の影が苔に映ったり、窓のカーテンから木々の揺らめく様子が透けて見えたり、そういう日々の情景がもっと優しくなるような気がします。お庭を見た人がそういう気持ちになってくれるような空間づくりを心がけていきたいですね。

近江庭園でお庭をつくってくれた方が季節を送ることや年月を重ねることが素敵なことだと思って頂けるように、私たちはこれからも頑張ってお庭づくりをしていきたいと思います。