近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

新しい雰囲気のお庭に

作成者: 松本 友香里|2021年6月10日

こんにちは。

梅雨はどこにいってしまったのか、というような青空の続く日々です。草花は暑くて元気がなくなっているかもしれません。朝晩のお水やりを欠かさず、こまめに気にかけてあげてくださいね。

先日お茶のお稽古の際に、蛍を見かける季節になりましたね、という話をしました。蛍の異名には「朽草(くちくさ)」という名前があります。土の中で羽化して出てくる姿が、朽ちた草が蛍になったようだと昔の人は思ったのかもしれません。現在の暦は「腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)」という時候です。皆様も綺麗な水辺が近くにあれば蛍を探してみてください。

 

下草の植栽が入りました

かねてより進めているこちらのお庭の工事ですが、とうとう完成の形が見えてきました。

下草と芝生が入り、お庭が様変わりしています。

見る場所によっては、木立の中に入っていくような雰囲気もあり、また立つ場所を変えれば、芝生の広々とした空間のように思えたり、沢山の表情を持つお庭に仕上がってきたと思います。使用した素材やお庭のアクセサリー類にもお施主様や私たちのこだわりがあり、今まで手掛けてきたお庭とはまた少し違う味わいになっているのではないかと思います。

高低差のある木々とお庭の起伏を利用して面白味のある空間になりました。雑木を多用し林や森の涼やかさを思わせる空気もあり、今まで近江庭園がつくってきた雑木のお庭の良さもきちんと継承し、なおかつイメージが洋風のお庭というのが新しさを感じます。

こちらのお庭も残すところの作業は僅かです。最後の仕上げまできっちりと収めて、こちらのお庭づくりを最後まで全うしたいと思います。