近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

目を養う

作成者: 松本 友香里|2019年5月5日

こんにちは。

会社のコデマリが満開です。可憐な小花がまるで鞠のように丸く咲いています。コデマリの花言葉の中には「優雅」「上品」といった言葉がありますが、この咲いている姿を見るとその花言葉がぴったりと当てはまると思いますね。

 

さて、弊社では現在ゴールデンウィークに伴う休暇を頂いております。せっかくのお休みということで、有意義に過ごしたい。そんな風に思って過ごしておりますが、先日やっとこちらの展示を観にいってきました。

信楽にあるMIHO MUSEUMです。こちらではただいま国宝の曜変天目茶碗を展示しております。

私自身、昨冬からご縁がありお茶のお稽古をしていまして、目を養うといった意味でも勉強になるかと思い観にいってきました…!

実際の展示品などは写真には収められないので写真等はありませんが、しっかりと目に焼き付けてきました。運が良かったのか待ち時間が殆んど無く曜変天目を見ることが出来ました。

「器の中に宇宙がある」と評されるようですが、まさにそのような感じで、瑠璃色に浮かび上がる斑紋が(お茶碗を表すのに適切な表現かはわかりませんが)なんとも言えない艶っぽさと言いますか、それでいて滋味もあり、なんだかよくわからない気持ちを抱かせられましたね(笑)

本来、「曜変」は「窯変(容変)」と記され、陶磁器を焼く際の予期しない色の変化を指すそうですが、その星のような紋様・美しさから、「星の瞬き」「輝き」を意味する「曜(耀)」の字が当てられるようになったと言われています。→  名前からしてすでに美しいのですね。

現存しているものはこちらを含む3点のみという大変貴重なものでした。現在、国宝曜変天目3碗同時公開とのことでご興味のある方はぜひ足を運んでみてくださいね。

枝垂れ桜の季節は過ぎてしまいましたが、新緑も美しかったです。生憎のお天気でしたが、霧の中から臨む山々の景色は幽玄の世界を再現しているようでもありました。

 

お庭づくりとはあまり関係ない話題になってしまったかもしれませんが、このように感性や審美眼を養うという機会がいつかお庭づくりに活きるようになったらと思います。