こんにちは。
二つ隣り合って可愛らしい白のホトトギスがひっそりと咲いていました。秋の草花の魅力はこういった静かな佇まいを感じさせるものがあるところでしょうか。
また、関東地方を中心に襲った台風19号。私の実家付近も川の水が溢れたと聞きました。幸い、被害はほとんどなく、家族は普段通りの生活をしていますが、連日報道から流れる現場の状況を見ると大変心が痛みます。
被害に遭われた方の一刻も早い復興を願います。私たちも自然と向き合って仕事をしているということを忘れずに取り組んでいきたいですね。
さて、以前からお伝えしているこちらの現場ですが、石張りがほぼ終わり目地の調整など細かい仕上げに入っています。今は張りたててで真新しさを感じますが、経年変化で石が深みを増していくのを見るのが楽しみですね。
洗い出しや土間コンクリートなど仕上げ方には様々な方法がありますが、門前を石張りにしたことで風格のある仕上がりになっているのではないでしょうか。年月が経つにつれて味わい深くなっていってくれることを望んでいます。
ここから仕上げまで、一気に駆け抜けたいですね!
一方こちらは以前から剪定に入らせていただいている現場。
元々あった竹垣を新しいものに修復します。
これが以前の竹垣です。経年劣化で、ボロボロになっており、年季が入っているのがわかります。今回はこちらを解体し、新しくより堅牢なものへ造り変えていきます。
こちらが今回新しく造った竹垣です。隣の枝折り戸も新しく致しました。割竹を使用した袖垣で、建仁寺垣のように遮蔽性の高い垣根になっています。竹の節の不規則なリズムが美しく、今回は上に金属性の笠木が乗っているので雨が上から染み込むのを防ぎます。
モミジの後ろにありながらもしっかりとした存在感はあり、かといってお庭の雰囲気を害さないのが竹垣の魅力ですよね。モミジの枝の曲線と竹のまっすぐな直線が綺麗に合わさっています。
こうして石張りや竹垣などをしていると自然の素材の良さというのを感じます。人工的なものもまた違う良さがあるのですが、やはりお庭に流れるように溶け込んでいくのは自然の素材なのかと思います。
あの門の前が人工的なコンクリートだったらもっと違う空間になっているでしょうし、プラスチック素材の竹垣は劣化は防げますが、自然の中にあると少し味気ないものになってしまうかもしれません。自然素材の良さは周りの空間と上手に調和が取れること、素材の変化が味わいになっていくことでしょうか。
もちろん人工物にも良さは沢山あります。機能的な美しさや形のシャープさ、また劣化の心配を自然物と比べるとしなくて良いのは魅力です。最近は擬木や木目調の製品もどんどんグレードが上がり、自然さを備えつつ劣化しないものも増えてきました。
私たちは沢山の商材を扱い、自然の素材にも触れています。沢山のものの中からお客様にあった最適なものでお庭を造り届けることが私たちの仕事なのだと思います。