近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

石でも柔らかく

作成者: 松本 友香里|2019年4月18日

こんにちは。

先日のお休みを利用して、信楽町へ行ってきました。弊社のある大津市とは違いまだまだ寒い信楽。桜の見頃も少し遅いようで桜はほぼ満開に咲いていました。綺麗ですね。窯のあるカフェや工房にお邪魔させて頂き、焼き物や植物に触れられた良い休日でした。

 

そんな良い休日を満喫した後は、早速お庭のお仕事に戻っていきます。工事に入らせていただく前の準備段階として今回はこちらの水鉢を加工していきます。

かなり大きなこの水鉢、もっと柔らかい印象にしていきましょう、ということで鉢の縁を削っていきます。

 サンダーで石の縁を削っていきます。その上からびしゃんで叩いて加工し、削った面の歪さを修正しながら形を整えていきます。

どうでしょう。先ほどの鉢と見比べるとほんのり柔らかい印象になっていると思いませんか?実はこの加工は他のお客様のお庭でもさせて頂いていて、私はこの加工をしたのが約1年半前になります。以前やった経験からか、今回は以前よりスムーズにできたような気がしました。自分も少しずつですが成長しているのかな、と思うと頑張れますね!

こうした小さな一手間ですが、これでお庭の印象が左右されることもあります。常に良いお庭を造っていきたいという思いから、小さなことでも惜しまず取り組んでいきたいのです。

こちらのお庭では一年半経った今も、この石はお庭の大切な要素としてあり続けてくれます。

あの水鉢もそうなってくれたら良いなあと思います。