こんにちは。
2回目の満開を迎えていた金木犀の花は再び散ってしまい、すっかり植物の勢いは静かになってきましたね。街路樹のケヤキやイチョウはよく葉を落としています。美しい黄色の時期を今のうちにたっぷりと味わっておきましょう。
先日兵庫県のススキの名所として有名な砥峰高原に行ってきました。冬季は通行止めになってしまうのですが、その前のススキの時期がとても美しいので是非一度足を運んでみたかったその思いが叶いました。
木がほとんど生えていない山肌はススキ畑になっており、あたり一面金色の穂が風に揺れてとても美しい光景が広がっていました。このススキを保つため、1年に1回春先に山焼きを行いススキの保全をしているそうです。ススキの中には高山植物が混ざり、近江庭園でも扱っているようなリンドウやウメバチソウも見られました。普段ポット苗しか見たことがなかったのですが、自生しているのを確認して植物の生命の不思議さが迫ってきました。
植物を保全するために山を焼き、人の手が入ることで美しい風景を保つというのは自然の自然らしさであるのでしょうか。この山焼きが行われなくなるとここはいずれ木の生えた山になっていってしまうそうです。ですが、木の生えた山が自然な状態なのだとしたら、果たしてここは自然な場所なのか?そういったことを考えては訳がわからなくなりますが、人と自然が共存していくというこれからの暮らし方の中では様々な方法を模索していかなければならないですよね。どこにでも行けて人の足が踏み込んでしまえるようになった世の中だからこそ、人が率先して守っていかなければならない風景もありますよね。
頭に秋の風景をたくさん詰め込んで、常に頭を悩ませながら自然と向き合っていく姿勢をこれからも続けていけたらと改めて考えた休日でした。