近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

空間を石で形作る

作成者: 松本 友香里|2019年7月28日

こんにちは。

梅雨明けして、猛暑が何日か続きましたね。作業をしていると休憩中の冷たい飲み物や食べ物がとっても気持ち良いものです!レモンの輪切りが太陽のようでもあり、もうすぐ満開のひまわりのようでもあり、夏がやって来たぞ、という感じです。

そんな茹だるような暑さの中、私たちはお庭の工事に向かいます。

今回は巨大な景石がいくつもあるこちらのお庭を工事していきます。人と比べてみるとその景石の大きさがわかりますよね。せっかくの大きな石なので私たちがこれから造るお庭にも使っていきます。配置を変えて、前回のお庭とは全く異なる雰囲気をつくろうと試みています。

石を一つ吊るのでも大仕事です。石の重心を見極めてバランスよくワイヤーをかけなければ石が滑り落ちてしまいます。ワイヤーをかける作業のことを専門に「玉掛け」というのですが、これはなかなか難しいので、私は重心を見誤ることもあります…(めっちゃ危険)

石を吊ってからも大仕事で、かっこいい位置に据えるために何度も位置の調整をします。

この目利きは近江庭園の会長の出番です。

的確に指示を出し、景石をしっくりと来る場所に納めていきます。こんな大きな景石ですが空間に対して石がうるさくならないように配置していきましたので、以前あったお庭とは違う雰囲気が造られ始めている感じがします。

こちらが石を動かす前の写真です。

そしてこちらが石を動かした後の写真です。配置を大きく変えたものもあれば、少し角度をつけただけのものもあり、全部を総入れ替えした訳ではないのですが、この部分だけでも作業前と大きく庭の構成が変わっています。

こちらの蹲はお庭の端から端へと大移動しました。こちらはまだ仮置きですが、きちんと据えられた時の情景が会長や職人たちの頭の中にはあるのでしょう。

こちらのお庭の工事はまだ始まったばかりなので、今後ますますお庭が変化していくと思います。こちらの工事もブログでこれから追いかけていこうと思いますので、これから楽しみにしていてくださいね!

それでは、水分補給をしっかりして、夏も頑張っていきましょう!