近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

経験を重ねる、剪定へ

作成者: 松本 友香里|2020年7月9日

こんにちは。

今年は梅雨らしい梅雨だ、と職人たちと話す毎日です。昨年は空梅雨でしたので、梅雨の季節もあっという間に過ぎてしまったのですが、今年は植物にとって恵みの雨が多くお庭が潤っています。

雨では作業が思い通りにいかず、試行錯誤の日々ですが、雨の季節も乗り切っていきましょう。

 

出来ることが増えていく

私が例年剪定に入らせて頂いているお客様のもとにお伺いするのは、今年で4回目になるお客様もいらっしゃいます。

毎年お庭の剪定に入らせて頂いているお庭はその年その年の変化がわかりやすく、自分たちがどのような手入れをしてきたかが軌跡としてお庭の植物たちによく現れているのです。

前回刈った枝のあとや去年より元気のない葉っぱ、そのような庭の様子を観察することでその年の剪定の方法や、どのように仕上げていったらよいのかということを考えるようになりました。毎年同じお庭のお手入れをしていると、どのような仕上がりが美しいのか考えることが大切だということに気づかされます。

昨年までは刈込までしか出来なかった自分も、小さな樹木から剪定させてもらえるようになり、4年目にしてやっと少しは成長しているだろうかということを思います。

同じお庭に通うことによって自分の過去のお手入れと比較することが出来るので、剪定の季節に再び同じお庭を訪れることが楽しみになっています。

こうして少しずつできることが増えていくのは職人として成長していく上でのモチベーションになりますし、何より出来ることがふえることによってお庭を育てるということに繋がっていくのが嬉しいです。

これから夏に向けて剪定のご依頼が増える時期ですが、お庭をより良く変化させていくことが出来るように自分も成長していけたらと思います。