近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

美しい鐘楼を再び

作成者: 松本 友香里|2021年1月21日

こんにちは。

先日暦の上では大寒を迎え、最も寒いと言われる時期になりました。とはいえ、早春に咲く花の蕾を見つけたり、新芽が枝の先に付いていたり、春がもうすぐやってきそうな気配を感じるのもこの時期の良いところです。手がかじかむ季節ですが、大寒の次は立春です。すぐに暖かい季節がやってくることを思って一年の巡りを感じます。

 

鐘楼の石積み工事

一昨年前から話が進んでいたお寺の鐘楼の新築工事が始まりました。

今回はいつもお世話になっているお寺の工事で、以前八尊仏の工事をさせて頂いたこともあるお寺です。鐘楼を新しくするという話があり、その石積みを私たちがさせて頂くことになりました。

屋根の瓦は古材としてまた別の用途で使用します。大工さんたちの手際の良さに感心するばかりです。大工さんたちの仕事と並行しながら私たちもまず既存の石積みを解体していきます。

立派な鐘楼が今は跡形もないような状態になっていますが、解体工事をさらに進めて新しく積み直しをし、より綺麗で立派なものに仕上げていけたらと思っております。古いものを古いまま残していくのはどうしても完全には出来ないことです。ですが修復を繰り返しながら、昔の技を引き継いで残していくことが大切であり、それが伝統を守ろうとしていく人たちの成せることです。

私たちもそうした昔からの技術を大切にして、新しい時代へと引き継いで行ける役割が出来たらと思います。

これからも鐘楼の工事は追っていきますのでお楽しみに。