近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

自然の形をそのままに

作成者: 松本 友香里|2021年6月3日

こんにちは。

今週は梅雨の中休みだったようですね。気温が30度にもなり、真夏のような日差しの日もありました。外での仕事は常に天気との闘いのようでもありますが、長い梅雨に入るとできない作業もありますので、やっぱり晴れの日が嬉しいですね。

 

のびのび育った樹木でつくる

こちらの現場もいよいよ植栽を入れ始めています。大きな樹木、小さな樹木、とさまざまな樹種を使用していますが、ほとんどがいわゆる雑木を使用し、少しでも林の中の涼やかな雰囲気を出せるようにしていきます。

今回のお庭は敷地がとても広いため、贅沢に沢山の大きな樹木を使用しました。あたかもここが以前からこのようなお庭であったかのように表現するため、自然さもありつつ、太りすぎていない樹木を使用しています。

一番存在感のあるケヤキの樹はこの季節にもかかわらず、植木屋さんに丁寧に養生してもらいましたので、無事に植栽することができました。この時期の植栽は水の管理が一番気を遣うところです。しっかりと水極めをして根に水が届かないところが無いようにします。朝夕の散水を怠らず、樹木の体調を気遣いながら作業をしていきましょう。

整った形ではなく、自然な姿が残っていることにこだわって樹木を選び、その空間の表現したい雰囲気に合わせて樹木を配植していきます。お庭であっても自然の一部であるように、そういった思いで私はお庭をつくっています。お客様がいつもこのお庭にいると自然の中にいるような気持ちになれるように、最後の仕上げまできっちりと仕上げていきたいと思います。