こんにちは。
雨に濡れてしっとりとしている山野草たちです。今度こちらのお庭に持っていく子たちもこの中におります。
山野草はバラやシャクヤクのような華美な雰囲気を纏っておりませんが、ささやかで健気な姿がとても可憐ですよね。日常の片隅で、この子たちがそっと咲いているのを見つける小さな喜びを、ぜひ皆様にも体験して頂きたいです。
翠雨というには少し寒いような日が戻ってきました。しかし新芽に降る雨というのはとても綺麗で、濡れた木々は一層色濃く目に映ります。
そんな春の雨の中で、私たちは現場へ出るのではなく現場のための準備を会社にて行いました。
近江庭園の中庭で度々登場している井戸の蓋、今回はこちらを作成していきたいと思います。会社のものはお庭に馴染んで良い感じです。
では早速作っていきます。
破風(はふ:屋根の下の木材部分の名称)の部分はいつもお世話になっている大工さんに頼んで作成して頂きました。その上に杉皮を取り付けていき、飾りの竹を取り付ける間隔に印を付けていきます。会長の指導にも熱が入り、細かい寸法の指示が往き交います。綺麗に仕上げるための黄金比が会長の中には存在しているのでしょう。
若い職人たちはこれが綺麗な間隔の取り方だ、と体で覚えていきます。
縦の竹を取り付けるための間隔も順に印を付けていきます。縦の竹と横の竹が上手に交差したら、綺麗な格子状の飾りが出来上がります。これだけでも、贅沢豪華な井戸の蓋だと思うのですが、しっかりシュロ縄で結束していくことも忘れずに。
切妻屋根の井戸蓋が出来上がります。
お庭に設置したら存在感があって目立つのでは、と思いますが、緑の空間の中に入ってしまえばあまり気にならず、お庭に馴染んでいくと思います。このように大きな添景物でも自然素材を使用しているということと、お庭のどこに設置するかということで大分印象が変わります。
早くこの井戸蓋を設置してみたいですね。この蓋がどこのお庭で使用されるものなのかは過去のブログを読んでくださっている方は何となくお察しいただけるのではないでしょうか。
そちらのお庭作りの模様も最後まで追いかけていきたいと思いますので、皆様楽しみにお待ち頂けましたら幸いです!それでは。