近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

露地を整える

作成者: 松本 友香里|2021年12月2日

こんにちは。

先日の夜の風雨でお庭の玄関先のモミジはほとんど散ってしまったのですが、中庭のドウダンツツジは風を免れ、雨上がりも美しいまま残っていました。いま比叡山も紅葉が美しいですが、徐々に冬枯れの葉の落ちた木も見られるようになってきました。いよいよ冬本番という気候にさしかかり、冬が好きな私は嬉しさが募っていきます。

 

マキの大移動

いつも私がお世話になっているお茶室の露地に大きなマキを一本入れる工事を行いました。

主に常緑樹で構成された一年中緑のある露地です。ここにあるマキを一回り大きなものに変えるため、近江庭園のスタッフ5人がかりで作業を行いました。

こちらの露地は長い通路を抜けた先にある中庭の仕様になっていて、大きなマキを運ぶのにユニックなどのクレーンが使えません。10mほどある通路を抜けるため5人でマキを運びました。

マキも大きさは5mを超え2階のお稽古場から顔を覗かせる大きさになりました。

カメラの画角に収まりきらないほど大きなマキです。ですが、存在感はありつつも周りのもとからあった樹木にも馴染んでいます。露地の静かな雰囲気は守りつつ、それぞれの樹木が調和するように植栽することができました。

こちらの露地はまだあと少し苔を足したり下草を植えたりして綺麗に整えていきます。冬支度を終えた様子をまたお届けしたいと思いますので、どうぞお楽しみにしていてください!