近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

鮮やかな緑の絨毯

作成者: 松本 友香里|2020年7月2日

こんにちは。

梅雨の気配が濃い日々ですが、ただいま暦の上では「半夏生(はんげしょうず)」という暦です。関西地方ではこの時期に蛸を食べる風習があります。農作物の根が蛸の足のように広がってしっかりと根付くようにという願掛けのようなものです。関西だけではなく、地方によって食べるものはさまざまだそうですよ。日本にはまだまだ知らない季節の話が沢山ありますね。自分たちの国の文化を知ることの面白さを感じます。

 

緑の絨毯

先日完成したこちらのお庭の竣工記念撮影へ行ってまいりました。

お天気は少しぐずついておりましたが、曇りはお庭などを撮影するにはベストなコンディションだそうです。陰影が出にくいのでお庭の全体が写しやすいです。コントラストが強い時もそれはそれで美しいのですが、写真の目的によっても天候などで左右されてしまうので、写真の世界もまた奥の深いものだと思います。

 

お写真をお願いしたのは今回もこの方、近江庭園の写真をずっと撮影してくださっている小笠原さんです。

この日もたくさん撮って頂きました。

私はお庭の掃除などをしてお庭をきれいな状態にします。まだつくったばかりのお庭ですので、荒れているということはないのですが、2週間程しか経っていないにもかかわらずお庭には沢山の変化がありました。

芝生がとても色鮮やかになり、お庭によく馴染んでいます。下草たちはピンと背筋を伸ばすように上へ勢いがついています。雨をたっぷりと受けているので生育がとても速いです。

つぼみだった花もいつの間にか咲き、散っているものもありました。たった数週間でこれだけ様変わりしているとお庭がほかの動物たちと同じように生き物だということを再認識いたします。

芝生が自然の絨毯のようでとても美しいですね。木々の間を抜けるように緑の絨毯が敷かれています。

ドッグランの芝生も根がついてきました。ふわふわの芝生で遊ぶワンちゃんたちを見ながら、ゆっくりとした時間を過ごしていただけます。

滋賀県は元々自然が豊かなところですが、湖を眼前に臨み、後ろには比良山が控えるこちらの場所は特に穏やかな時間を過ごせるのではないでしょうか。

旅館の外の自然、中のお庭、と鮮やかな緑の中で、ぜひ羽を伸ばしにいらしてください。

無事に完成できましたが、私たちの仕事はまだまだこれからが本番です。ずっと美しい緑の絨毯であるように、これからお庭の管理がんばります!

 

びわ湖松の浦別邸