2019/11/20

手を入れる。手をかける。そして育てる。

外で仕事をしていると日中はポカポカと暖かいのですが、小雨が降る時、冷たい風が吹く時、朝夕に冷え込む時は本当に寒さを感じます。秋も終盤に近づき、現実の世界でも冬に近づきつつあります。

 

さて、私たち庭師の仕事は、主に

①お庭を作ること

②お庭のお手入れ(メンテナンス)をすること

です。

 

今回は②のお手入れ(メンテナンス)について書きたいと思います。

 

少し気が早いと感じられるかもしれませんが、お正月を気持ちよく迎えるために、この季節はお庭の剪定作業にとても忙しい季節です。剪定作業、つまり樹木の枝を切ったり、枯葉をとったりと、人間で言うところの散髪です。この剪定作業は地域やその人の修行時代の習い方によって、剪定に対する考え方、方法は異なります。他の地域の庭師さんから見れば、私たちのやり方も独特とみられるはず。。

 

ただ私たちが大切にしていることは、剪定作業においても、確かに枝を切っているんだけど、切ったように見せないように仕上げることです。そうすることによって、樹木本来もつよい樹形に育てることができ、あるべき姿のまま、成長をコントロールすることができます。わかりにくいですよね。

 

また多くの庭師さんは年1回・2回の剪定作業をすることをメインとされていますが、私たちがお手入れのご提案をする際、定期的に掃除、植物の状況をみた水やり、施肥、植え替え等のご提案をしています。

 

というのも、同じ植物・樹木を同じような空間に植えたとしても、植物・樹木はそれぞれ性格があり、それぞれ違う成長の仕方をします。一番わかりやすい例がコケです。コケはその環境の微妙な違いにより、うまく育ったり、育たなかったりします。それぞれの特性を十分に理解しているつもりでも、まだまだどうすればよいかと考えることはたくさんあります。

 

ですので、私たちができることは日々の変化に気づき、柔軟に対応していくこと。

 

これにより一つ一つの環境にあったお庭の手の入れ方、育て方を肌で感じることができ、ゆっくりとその場所だけのお庭へと成長していきます。

 

人も同じですよね。同じ性格の人は2人といません。

今日は調子がよいかもしれませんが、明日は調子が悪く、不機嫌かもしれません。

そんな時、人は言葉に発する、表情に出す、表情を読むことができるので対応ができますが、お庭・植物・樹木はそうは行きません。

そしてお庭・植物・樹木も、同じものは2つとしてありません。

日々の微妙な変化を定期観測することで、その時その時必要なことを対応していくことが、お庭を育てる上で本当に大事なことだなと思います。お庭を作るということが、長い時間をかけて、お客様と一緒にお庭を育てることの始まりであってほしいなと思います。

 

*先日、あるプロジェクトに使用する樹木視察にいってきました。時間をかけて、人の手によって育てられた樹木ですが、時間とともに自然のあるべき姿に育っていたので、完成が楽しみです。

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投稿者: 寺下 真司